補習校に通わせないという選択肢! | 海外で楽しく日本語育児/教育

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現役補習校講師がお伝えする、海外日本語育児/教育応援ブログです。海外で子育てする親御さんたちの日本語育児が楽しくなるように、そして、子どもたちが日本語学習を楽しいと思える環境作りを応援しています! 

前回の記事で、補習校に通わせるメリットを挙げましたが、もちろん、通わせないという選択肢を取った方にも私は拍手を送りたいです。(どっちなんじゃい?って感じですが、私はそれぞれのご家庭の状況や個人の考え、方針をサポートしたいんです!だって、それぞれのご家庭で、状況はまったくちがうでしょ?)

 

補習校に通う/通わせる10個のメリット! 補習校を迷っている人へ | 海外で楽しく日本語育児/教育 (ameblo.jp)

 

海外に住んでいても、なんとなく日本人特有の同調圧力というか、なんとなく周りもしていると家もした方がいいのかな?とか、他の保護者や補習校に中学部まで通ったお子さんたちの成功体験(大体が、辛かったけどここまで頑張ってこれてよかった。補習校に通わせてくれたお母さん、ありがとう!)を聞いて、うちの子も中学卒業まで、あるいはせめて小6までは通わせたい!と思うんですよね。もちろん、お子さんが、補習校大好きで通いたい!と思っているのであれば、宿題の大変さや押し寄せてくる漢字の波も乗り越えられると思います。でも、補習校に通わせているからといって、お子さんの日本語力が必ずしもつくとは限りません。(それは、やはり昔ながらの一斉授業をしているところが多いからなんです。授業時間に、ほぼ何も発言しなくても済んでしまうことも多々あります。クラス人数が多い補習校などでは、その傾向が強いです。)

 

やはりどんな言語でも、インプットはもちろんですが、アウトプットなくしては、その言語を使えるようにはなりません。(私のフランス語学習と一緒。アプリで勉強しているだけではいつまでたっても話せるようになりません悲しい

 

ましてやいやいやながら補習校に通うのでは、力もつきませんし、日本語嫌いになってしまう可能性が高いです。(私は、補習校を辞めたいのに親に辞めさえてもらえない…というお子さんを何人も見てきました。現地校の勉強だけでも大変なのに、土曜日まで勉強で嫌になる。僕には日本語は必要ない…等。)

 

小学校6年生まで通っても、小学校一年生で習う漢字も書けない(書こうとしない)お子さんもいます。漢字嫌い!という児童が、かなり多くいます。(漢字自体は嫌いでなくても、なかなか思い出せないので書けない。作文などに書く作業が面倒くさい。テストが嫌…。等) 漢字テストなど、減点法で採点してしまう教師側のせいでもあるのかもしれないですが…。

 

とにかく、補習校に通わせなくても自宅で日本語力を高めるためにできることはたくさんあります。

親御さんが、自分なりの信念をもって、お子さんの日本語育児/教育に取り組んでいけばいいんです。

海外に住んでいて、他のお子さんと日本語力を比べることは意味がありません。 大人だって、他の人と比べられたらいやですよね。あなたのドイツ語力は、「一緒にこのクラスに入った他の人と比べて遅れていますね。発音もひどいですね。」とか言われたら、どんな気持ちになるでしょう? 私だったら、ヨーロッパ圏に住んでいる人と一緒にしないで!と憤慨します。ムキー

 

ドイツに住んでいてもご家庭はいろいろで、駐在組や日本人家族の永住組、国際家庭(片親が日本人、パートナーが外国人)と、状況も全く異なります。 最近では、国際家庭でも、パートナーがドイツ人ではなかったりするご家庭も増えてきているので、本当にご家庭での言語環境は千差万別です。

 

なので、お子さんを同年代の他のお子さんと比べることはやめましょう。ましてや、日本で国語教育を受けているお子さんと比べて、うちの子の語彙力は少なすぎる、漢字も覚えられていない…などと、心配するのはやめましょう。 お子さんは現地校で、5年生以上になると、ドイツ語・英語、そしてフランス語(スペイン語)など、多言語を学ぶ環境に置かれます。 言語能力の高いお子さんや言語に興味関心のあるお子さんは、どの言語もスパイラル式に上達していきます。ぜひ、減点法ではなく加点法で、「あなたは日本語もできる!」とお子さんの自己肯定感を高めていってあげてください。