あなたは自分の夢を人に語ったことがありますか?
いわゆる成功本の多くには「夢を人に語ると現実になる」と
書いてあるものが数多くあります。
けれども中には「夢は自分の中にしまっておいて人に言うべきではない」
と書いてある物もあります。
では、どちらが正解なのでしょう?
私はどちらも正解だと思います。
人によりどちらが良いかは異なるからです。
「苦痛から逃れること」>「快楽を得ること」
マーケティングの本によく書いてあるのですが、人間の欲求の強さは
苦痛から逃れることの方が、快楽を得ることよりも強いものです。
#テレビショッピングを見ていると、「面倒な~とはもうサヨナラ」なんて
言うセリフをよく聞きますよね?
欲求というのは行動の原動力です。
ですから、欲求の強いほうの行動を人は取るようになります。
例えば
「僕は○○高校に入るんだ!」と宣言したとします。
けれども○○高校に合格するだけの学力は今はありません。
周囲からは
「何、馬鹿なこと言っているんだよ」
「そんなの無理にきまってんだろ?」
「お前が合格したら大雪が降るよ」
などといわれ誰も合格できるなどと思わず、応援もしてくれません。
このときに
「人がなんと言おうと関係ない。自分の思ったとおりにするだけだ」
と思うタイプか
「やっぱり無理かもしれないなぁ。もっと現実的なところを選んだ方が
良いかな」
と思うタイプかで目標や夢を公言すべきかどうかが変わってきます。
闘志旺盛な人は公言すべき
前者のタイプの人は周りの言葉に対してあまり影響を受けません。
もちろん、非難されてもまったく動じないかというと、
そんなことはないでしょう。
けれども少しずつでも夢に向かっていくというワクワク感(=快楽)の方が
周囲から掛けられる否定的な言葉(=苦痛)よりも圧倒的に大きいのです。
こういう人は夢を公言することで「失敗したら恥ずかしい」という
気持ちも「苦痛から逃れる」という欲求として、夢へと向かって行動する
エネルギー源にします。
そのため、公言した方がより行動力を生み出すことになるので
「夢は公言すべし」なのです。
いわゆる成功本の書かれている方の多くはこのタイプなのだと思います。
人に何を言われようと知ったことではない。ダメだと言われるほど闘志が
湧いてくる。何事も勝ってナンボ。
競争の激しいビジネス社会では確かにこう言うタイプの人の方が
有利ですし、「声の大きい」方も多いので「夢は公言すべし」という本が
多いのでしょう。
デリケートなタイプは「夢は自分の中で育てる」
では、闘争心旺盛な人でないと目標を達成することは
出来ないのでしょうか?
そんなことはありません。
他人の言葉に影響を受けやすいデリケートな人でも夢を叶えることは
出来ます。
他人に夢を話して否定されるからその苦痛から逃げ出したくなり、
夢を諦めてしまうのです。
ならば、話さなければいいのです。
ただし、自分だけが見るところに、夢や目標を紙に書き出してください。
それを何度も何度も見ることで、夢に近づくワクワク感を味わい、
夢に近づく欲求を高めていくのです。
デリケートなタイプの人は一人でコツコツと努力を積み重ねていくことが
得意なことが多いようです。
派手さはなくても少しずつでも夢へと近づいていきます。
そして、夢へと近づく経験を繰り返すことが、自信を強め、
さらに大きな夢を持つようになるという良い循環が出来てきます。
「夢を承認」してくれることはエネルギー源
とはいえ、人に自分の夢を話し、その人がその夢を肯定し、
励ましてくれるのならば、それは大きなエネルギー源になります。
お子さんの夢や目標を聞いた時は、「承認」して上げてください。
「いいね、その夢」
「きっとできるよ」
「必ずかなうよ」
意見をつけ加えるのではなく、ただその「夢」を認めてあげるのです。
「だったらもっと努力しなきゃ」
「もっと頑張らないと」
こんな風に条件付きではなく、単に夢を肯定して上げてください。
(私もつい言いたくなることもあるので、
あなたが言いたくなるのも分かりますが(^_^;)
これはとても大きなエネルギーになります。
西田文郎さんが主催されている日本アホ会 というのがあります。
これは互いにとんでもない夢を語り合う場だそうです。
そのときのルールに「人の夢を否定しない」というのがあります。
これと同じように「家族アホ会」というのをやってみるのは
どうでしょう?
私も勉強会などで将来の夢を発表しあうという機会を得たことが
あります。
学生時代を過ぎるとこういう機会もあまりないかもしれませんが、
自分の夢を認めてもらえるというのはクセになるくらい
気持ちいいですよ(笑)
家族だと最初は恥ずかしいかもしれませんが、お子さんと一緒に
夢を話し合うというのはとても楽しい経験になると思います。
改まって聞かなくても、食事の時とか車の中とか、時間のあるときに
一度試してみてください。
きっと楽しいと思いますよ(^^)