こんにちは。学習アドバイザーの佐藤正治です(^^)
「三角形の内角の和は180度である」
このことを知っていても、これを証明できる人は意外と少ないのではないでしょうか?
恥ずかしながら、私も生徒に「なんで180度なの?」と突っ込まれるまで出来ませんでした(^_^;
「三角形の内角の和は180度である」という知識だけ覚えていたんですね。
実際、数学の問題はこういった知識を持っていることを前提に、問題を解くように考えられています。
しかし、いわゆる定理を覚えるだけでいいかというと、必ずしもそう言えないのではないかと思います。
定理の証明自体が問題として出ることはまずありません。
ただ、どうして定理が成り立っているのかが分かると、その定理を成り立たせている要素が見えるようになり、その分色々な角度から問題を見られるようになります。
図形の問題は補助線を一本引けるか引けないかで問題が解けたり解けなかったりと言うことが良くあります。
この一本を引くためには、できるだけ色々な角度から問題を見る必要があります。
ですから、基本的な定理の証明もできるだけ理解しておいた方がよいのです。
もう一つ、これは完全に主観ですが、根本的なところから理解していくことで、数学の面白さを知ることが出来るのではないかと思っています。
私は中学校以来、数学は苦手科目でした。
高校時代、数学の授業は半分昼寝の時間でした(^_^;
数学が嫌で文系でも大学は経済学部だけは決して行きたいとは思いませんでした(^_^;
(その割には、大学の教養で教わった先生の御蔭で、大学時代に取得した単位で一番多かったのは経済学系の科目だったりするのですが(笑))
しかし、塾で数学を教えることになって、もう一度基本的なところから数学を学びなおしてみると、パズルみたいな面白さを感じられるようになったのです。
勉強の仕方が変わったり、一通りやった後で見直したからこういう風に思えるのかもしれません。
ただ、定義から始まって、定理を証明し、その定理をつかって別の定理を証明したり、問題を解いたりと言う積み重ねが、ドラクエとかFFのようなRPGで強力な武器屋防具を揃えてより強い敵を倒していくのと同じような面白さを感じられたのは自分でも驚きでした。
あれだけ、数学が嫌いだったのにもかかわらず、だからです。
数学は暗記科目であるという考えは変わりませんが、その覚えるべき事の中に基本的な知識の証明も含めると、もしかしたら、数学の面白さの一端を味わえるようになるかもしれないと思うのです。
以前の記事 で書いたことがありますが、ノートをとる目的は「学習内容を理解・記憶すること」です。
ですから、その目的が達成できればどのようなやり方でノートをとっても良いのです。
ただ、記憶という点からすると「想起」の部分の訓練が少なくならないように気をつける必要があります。
人の記憶の仕組みというのは
物事を覚える「記銘」
覚えたことをそのまま覚え続ける「保持」
覚えたことを思い出す「想起」
の部分からなっています。
多くの人は「記銘」に多くの時間を取りがちです。
多くの時間を取ること自体は悪いことではありません。
何度も同じ刺激が与えられることでしっかりと記憶することができるからです。
しかし、それだけでは完全ではありません。
よく「ど忘れをした」と言うことがあります。
「ここまで出てるんだけどなぁ」という、覚えていることは覚えているのですが、それが何かが思い出せないという状況です。
これは言ってみれば、適当に引き出しに道具を突っ込んだ結果、どこにしまってあるのかが分からなくなっている状態と同じだと言えます。
こうならないようにするには、きちんと理解して記憶する、思い出すための手がかりをいくつもつけて覚える必要があるのと同時に、思い出す訓練をする必要があります。
それが「想起」の訓練をするということです。
一つの方法として「コリン・ローズの加速学習法実践テキスト」という本に載っている「記憶フラッシュ」という方法があります。
1.箇条書き、マインドマップなど一覧性の高いやり方でノートをとる。
2.1,2分掛けてそれを注意深く読む(あまり長時間とらないこと。タイマーなどで時間を区切ると良いでしょう。分量も見開き程度にしておいた方がよいです)
3.ノートをしまい、何も見ないでノートに書かれたものと同じものを書く(これもあまり時間を掛けない方がよいので、適当なところで時間を区切ります。長くても10分程度にしておいた方がよいでしょう)
4.ノートと何も見ないで書いたものを見比べて、間違っているところ、足りないところを確認する。
5.3.4.を繰り返して、同じものが書けるようにする。
最初は中々難しいと思います。
しかし、何度か繰り返すと自分にとって覚えやすいノートのとり方を工夫することで、段々とノートの取り方も、覚え方も上達していきます。
ただ、漫然とノートをとるのではなく、どうしたらノートにとったことを記憶できるのか、そう意識しながらノートをとることで、ノートの取り方が上手くなっていきます。
ノートの手間を掛けている割りにはどうも成績が良くないというお子さんをお持ちでしたら、一度お試しください(^^)
こんにちは。学習アドバイザーの佐藤正治です(^^)
以前、英語で日記を付けることで英語を学ぼうという本がベストセラーになったことがあります。
英語で日記を付けることで英語を学ぶというのは記憶の仕組みから考えても、理にかなった方法だと言えます。
それは五感に結びついた記憶になりやすいからです。
日記には自分が実際にしたこと、目の前で起きたこと、感じたことなどを書くことになります。
つまり自分自身の視覚や聴覚といった五感の記憶や感情と英語の文を結びつけることになるのです。
以前にも書きましたが、記憶は色々な感覚や感情と結びつくことによって、一層強く記憶されます。
また、自分に関した事項というのは忘れにくいという実験結果もあります。
ですから、英語で日記を書くというのは記憶という観点からすると理にかなっていると言えるのです。
最初から長文を書く必要はありません。
始めは日本語の日記の一部に英文を混ぜるくらいでもいいでしょう。
単純な文でもかまいません。
自分で見たり聞いたりしたり話したりしたこと、感じたことを書くことが重要なのです。
できれば、その文が正しいかどうか先生に確認してもらうと良いでしょう。
それが難しいようならlang-8
という相互添削サイトを使うという手もあります。
正式な教師による添削ではないので、必ずしも正確とは言えない部分もありますが、生の英語に触れられる機会でもありますし、似た趣味を持つ人との交流の機会を得られるかもしれません。
学校の教科書やテキストの問題だと、自分に結びつけて覚えるというのは難しいかもしれません。
でも、学校で習った文を応用して、自分について書いてみると、記憶の定着具合がかなり変わると思います。
普段より時間のある夏休み、こういう英語日記を付けてみるのも面白いかもしれませんね(^^)