こんにちは。学習アドバイザーの佐藤正治です(^^)
以前の記事
で書いたことがありますが、ノートをとる目的は「学習内容を理解・記憶すること」です。
ですから、その目的が達成できればどのようなやり方でノートをとっても良いのです。
ただ、記憶という点からすると「想起」の部分の訓練が少なくならないように気をつける必要があります。
人の記憶の仕組みというのは
物事を覚える「記銘」
覚えたことをそのまま覚え続ける「保持」
覚えたことを思い出す「想起」
の部分からなっています。
多くの人は「記銘」に多くの時間を取りがちです。
多くの時間を取ること自体は悪いことではありません。
何度も同じ刺激が与えられることでしっかりと記憶することができるからです。
しかし、それだけでは完全ではありません。
よく「ど忘れをした」と言うことがあります。
「ここまで出てるんだけどなぁ」という、覚えていることは覚えているのですが、それが何かが思い出せないという状況です。
これは言ってみれば、適当に引き出しに道具を突っ込んだ結果、どこにしまってあるのかが分からなくなっている状態と同じだと言えます。
こうならないようにするには、きちんと理解して記憶する、思い出すための手がかりをいくつもつけて覚える必要があるのと同時に、思い出す訓練をする必要があります。
それが「想起」の訓練をするということです。
一つの方法として「コリン・ローズの加速学習法実践テキスト」という本に載っている「記憶フラッシュ」という方法があります。
1.箇条書き、マインドマップなど一覧性の高いやり方でノートをとる。
2.1,2分掛けてそれを注意深く読む(あまり長時間とらないこと。タイマーなどで時間を区切ると良いでしょう。分量も見開き程度にしておいた方がよいです)
3.ノートをしまい、何も見ないでノートに書かれたものと同じものを書く(これもあまり時間を掛けない方がよいので、適当なところで時間を区切ります。長くても10分程度にしておいた方がよいでしょう)
4.ノートと何も見ないで書いたものを見比べて、間違っているところ、足りないところを確認する。
5.3.4.を繰り返して、同じものが書けるようにする。
最初は中々難しいと思います。
しかし、何度か繰り返すと自分にとって覚えやすいノートのとり方を工夫することで、段々とノートの取り方も、覚え方も上達していきます。
ただ、漫然とノートをとるのではなく、どうしたらノートにとったことを記憶できるのか、そう意識しながらノートをとることで、ノートの取り方が上手くなっていきます。
ノートの手間を掛けている割りにはどうも成績が良くないというお子さんをお持ちでしたら、一度お試しください(^^)