英語で話をするのってちょっと緊張するものかもしれません。
「相手の言うことをきちんと聞き取らなきゃ」とか「うまく言いたいことが伝わるかな」とか、ちょっと気構えちゃいますよね
雑談ぐらいでしたら、そんなに気を張らなくてもいいはずなんですが、「それでもちょっと…」という人は多いかもしれません。
ただ、だからといって、緊張してるせいで会話があまりはずまないというのは、やはり考えものです
せっかく相手が楽しく話しかけているのに、会話がはずまなかったら、その人はもう自分に話しかけてこようとは思わないはずです。
(会話が楽しくない人といっしょにいたいと思わないのは、みなさん含め誰だって同じですよね?)
英語で会話ができるチャンスがそのような形で減っていって、結果、自分の英語がうまくならず、よけいに英語が話せなくなったとなると、これはもう単なる悪循環です。
英語で話すのなら、やっぱり楽しく話したいですよね
でも、楽しく話す、会話がはずむ、というような高い雑談力の会話というのは、そんなに難しいことではありません。
どこかで聞いた話なんですが、雑談力のカギとして「3つのA」というのがあるそうなんです。
今回はそれを紹介したいと思います。
1つ目のAはAsk(質問する)です。
相手が話したことについて、それに関連した内容の質問をして、さらに話を続けたり、話の内容を深めたり、別の話にまで話題を広げたりするということです。
雑談を長続きさせたいときに一番手っ取り早くできる方法がこれかなと思います。
日本語での会話でも同じですよね
自分がせっかく話をしても、「へえ、そうですか」の返事ばっかりで話が終わってしまうと、だんだんその人と話をする気がなくなっていきますよね。
または「えー!本当ですか!」みたいな返事ばっかりという人についても、反応をしてくれるのはいいんですが、そんな感じの返事だけしかもらえないと、「本当にこの人は自分の話に興味があるのかな」と疑っちゃいますよね。
たとえば、外国人の学生との雑談で、こんな感じで相手の話を受けて質問をすると、どうでしょう?
「物理のテストの点数が悪かったんだ」
「へえ、そうなんだ。物理は好きじゃないの?」
「う~ん、あまり得意ではないね」
「好きな教科って何?」
「世界史だね」
「あ、世界史が好きなんだね。好きな歴史上の人物は誰かな?」
「リンカーンが好きだね。彼はすばらしい大統領だよ」
「私は西郷隆盛が好きなんだ。西郷隆盛って知ってる?」
下線をひいたのが質問になるわけですが、うまく相手の言ったことに関係する質問をして話を続けようとしていますよね。
しかも、相手の好きな教科が知れたなど相手のことを深く知れただけでなく、物理のテストという最初の話題から、歴史上の人物の話題へと話題を広げることにもなりました。
こういう感じで話がはずんでいくわけです
2つ目のAはAssumeです。
高校英語なら絶対おさえておきたい単語ですが、「~と仮定する、推測する」という意味の単語ですよね?
つまり、相手の言ったことについて、その背景とか関連したことを推測し、それを相手に言ってみるということです。
ちょっとわかりにくいと思いますから、例を示しましょう。
「僕らの友だちの〇〇が学校の先生になったよ」と相手が話してきたとします。
その〇〇について、なんで学校の先生になったのかとか、学校の先生をめざしているまでの間はどんな感じだったんだろうとかについて、口にするわけです
「そっか、〇〇って子どもが好きなんだね」とか「あー、試験を受けるまで〇〇は一生懸命勉強したんだろうね」とかそういう返事ができますね。
そうすると、相手はその発言について、なんらかの反応ができます。
「そうそう、子どもが好きって言ってたよ」のようなことを言って、いかにその人が子ども好きなのかを話してくれるかもしれません。
このような、自分が推測したことを言えば、雑談が長続きしたり幅が広がったりするきっかけにすることができるわけです
その推測は、全然当たってなくていいんです
違っていたら違っていたで、相手が「いや、〇〇はあまり勉強していなかったよ。ちょっとしか勉強していなかった」と訂正してくれるはずで、それはそれで雑談を続けるきっかけになるからです。
「え~!〇〇は勉強が得意だった?」と質問をしていけば雑談を続けることができますよね。
クイズ大会をしているわけじゃなく、雑談がはずんだらいいわけなので、推測が当たっているかどうかはどうでもいいんです!
最後のAはAdmireです。
これも高校英語レベルではぜひ覚えないといけない単語ですが、「賞賛する」という意味の単語です。
要するに言いたいのは、相手が話してきた事柄について、何かいいポイントについてほめましょうということです。
質問したいことや推測できることがない、話せるようなことが思いつかないというときは、使えるテクニックだと思います
たとえば、さっきの「友だちの〇〇が学校の先生になったよ」という話題を例に考えてみましょう。
これについて、「へえ!すごいね!」「すばらしいね!」と思わず口にする人がいると思うんですが、これもれっきとしたほめ言葉です。
これだけでじゅうぶんAdmireをできていることになります
ただ、雑談をもうちょっと盛り上げたいのならば、何かいい点を見つけてほめるようにするといいですね。
たとえば、「〇〇は一生懸命勉強していたからね。〇〇はすごいね!」というようにほめると、「一生懸命勉強していた」ということについて話が展開できそうですよね?
こんなふうに具体的な何かについてほめると、相手の人も「あ、こういうこと知ってたんだ」とか「自分の話に興味を持ってくれてるな」と思ってくれるので、自分の話を聞いてくれているということを相手に伝えることができて好印象です
何かネガティブな内容のことを相手の人が言ったときにもAdmireの方法は使えますよ!
たとえば「数学が苦手で勉強したくない」というような愚痴を相手が言ってきた場合、「数学が苦手なのに勉強しているから、とってもえらいと思うよ!」のように話したら、Admireができていますよね。
「自分は△△くんが嫌い」と言ってきた場合、「たしかに△△くんは自己中心的だけど、親切なところもあるのにね」のように、ちょっとほめたポイントを入れてみると、だれも傷つけないような受け答えができますよね
(ただし、状況によっては、誰に対してもいい顔をしようとするコウモリみたいと受け取られる可能性もあるかもしれませんから、その見極めは大事です)