2024.7.12 半處女(1938年) |

半處女(1938年) 監督:佐々木啓祐

主な出演:夏川大二郎 三宅邦子 佐分利信 川崎弘子 岡村文子

 

ハイヤー会社の一人娘の三鈴(三宅)は、免許を持って車を運転すれば外国語にも堪能なスーパー才女。そんな彼女を見初めた大前田(佐分利)は三鈴を自分の会社に採用するが、三鈴は代行作家の春太郎(夏川)という恋人?の独り立ちを支援している。

しかし、ここから先が困った展開に・・・ 春太郎は幼なじみのお糸(川崎)と死んだ弟の墓参りに行ったところを三鈴に目撃される・・・「春さん、あんな女と一緒にいるなんて怪しいぞ」

作家として大賞をとった春太郎だが、熱海の旅館でお糸に押しかけられ求婚される。しかも2人で熱海の海岸を歩いているところを、またもや三鈴に目撃され、「この女、何よ・・・」という感じで詰め寄られる。

三宅邦子さんと川崎弘子さんの2人から迫られ、ただただ「裏山C」のひと言に尽きる。

結局、春太郎はお糸にほだされて結婚するのだが、何か納得できないのか、三鈴への未練があるのか、酒浸りの日々から身体を壊し、臨終の間際に三鈴に大前田との結婚を勧める。

三鈴は大前田とその娘と共になんとなく幸せに。

独り残されたお糸は満州へと旅立つ。

 

ざっと、そんなストーリーなのだが、前回の『家庭日記』同様、題名の『半處女』の意味がさっぱり分からない。

しかし、「1人の男性への情熱を抱いたままでは、もはや完全な処女とは言えない」という見方もできる。

因みに1953年の新東宝映画に同名の作品があるが、こちらは女子高校生の性を描いた全く異なる内容。