OHVのBMWにとってクラウザーのパニアケースは必須アイテム。
車体とクラウザーが一体となってこそ、BMW本来の姿が完成されるというマニアも多い。
かく言う私も、かつてはクラウザーの愛用者だった。
大容量の収納スペースは、東京⇒福岡のツーリングにとても重宝した。
左右に張り出しているので、あわや立ちごけ!というときバンパーとしても機能するはず。
が、しかし…
しばらく使ってみると、この手のツーリング向けの装備に慣れないせいか、とにかく幅をとるため次第に煩わしく感じるようになった。
ワンタッチで取り外しできるのは良いが、リアまわりを掃除するときなど、付けたり外したりするのが実に面倒くさい。それにバイク本体から外すと置場にも困るため、いつの間にかクローゼットの中でバイク用品を押し込むコンテナと化していた。
そんなこんなで、当分はツーリングなんて無縁の私のバイクライフにマッチしないという理由から、ずい分前に左右セットのクラウザーを手放してしまったわけだが・・・。(貧乏に負けて)
とは言え、ヤル気満々の本格的なのではなく、もっと手軽に荷物を収納できる装備が欲しい。サドルバッグと言うのか、左右の振り分けバッグが手軽そうだが、走行中にバタバタしそうでよろしくない。
せっかくリアキャリアがあるから、ここにコンパクトで機能性の高いバッグ(ケースでも良い)でも乗せられないだろうか。というわけで新たに導入したのがこのリアバッグ。
旧タイプのリアキャリアに革トランクを積んでいるのを見たことがあるが、そんなイメージ。
実はコレ、もともとはドイツ製のアンティークカメラバッグとして売られていたもの。デザイン的に古いBMWとマッチするだろうし、3カ所に設けられたポケットが便利そうだからということで、ずい分前に購入しておいたもの。
(クラウザーを手放した時期と前後するかは覚えていない)
ただ、リアキャリアに乗せるにしても、ラッシングベルトやゴムロープでガシガシに縛りつけたのではどうにもダサいし、バッグの蓋を開閉できないのでは意味がないから、そこはスマートに行きたい。
そんな風に考えながら、優に10年以上は経っているのだから実に気の長い話だ。
さて、いよいよ取り付けの段となり、パイプ状のものを固定する金具を背面と下面に2個ずつ、計4カ所でガッシリと固定した。ボルト止めなので着脱は面倒だが、整備時も邪魔にならない場所なので、通常は特に外す必要はない。
無事に装着できたものの、これでどこに行く用事もなく、改めて「さて、何を入れようか?」と迷うのが私の浅はかなところ。モノを収納して運ぶことではなく、取り付けること自体が目的となっている、本末転倒、愚の骨頂の見本。
とりあえずは、予備のワイヤーなどいざというときに役立つ部品でもこの中に常備しておこう。
外したグローブや保護メガネなんかもポイっと入れておける。
実際に使ってみると大変便利で、もっと早く装備しておけば良かったと素直に思った。
本当は、この前ヤフオクに出ていたアリンコバッグが欲しいのだが、程度の良いものはあまりにも高価なのだ。
退職金も年金もない、その日暮らしの私には到底手が出ないシロモノだ。