春まきの ねぎ万本と そろい立つ ・ 白くうき群れ咲くどくだみ 空おもく 母の逝きしは 紫陽花の碧 ・ えぞはる蝉の通奏低音 やま響く 心地よき 季の転調 ・ ヒーヒーと鳴く声いったい 近寄れば 携帯で聞く これがトラツグミ ・ 銀河渦 地球かたすみ青白く 宇宙は思想 赤き一点 それぞれの正しさをかかげて 自分の正当を描いてゆく おだてられ まさにおだてに弱い 見回して大丈夫かなと さもなければ 自分を貶める 鏡によく写る、