春まきの ねぎ万本と そろい立つ | 短歌ひとり旅

短歌ひとり旅

西行 芭蕉のあとをたずねて

 ・ 白くうき群れ咲くどくだみ 空おもく

    母の逝きしは 紫陽花の碧

 

 ・ えぞはる蝉の通奏低音 やま響く

    心地よき 季の転調

 ・ ヒーヒーと鳴く声いったい 近寄れば

    携帯で聞く これがトラツグミ

 

 ・ 銀河渦 地球かたすみ青白く

    宇宙は思想 赤き一点

 

 それぞれの正しさをかかげて 自分の正当を描いてゆく

  おだてられ まさにおだてに弱い 見回して大丈夫かなと

  さもなければ 自分を貶める 鏡によく写る、