地下室にパンサー戦車、88ミリ砲、V-1ミサイル…ナチスの亡霊か兵器マニアか | 戦車のブログ

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このニュース少し前にネットで動画を見て話題になっていた。


映画「バカが戦車でやって来る」を彷彿させると話をしていたものだ。

日本じゃ現実的に難しい話だが、旧軍の戦車は今も現役で使われていたりする。

もちろん武装はなく車体を改造して戦後トラクターとして使用されていたものだ。

以下産経ニュースより転載







 ドイツ北部で7月初め、第二次大戦時の戦車や大砲、ミサイルなどの兵器が、78歳の男性が所有する別荘の地下室で見つかった。




ドイツ連邦軍は特殊回収車両を繰り出し、壁とフェンス、有刺鉄線で厳重に守られた別荘から、兵器類を押収した。



兵器を集めていたのは筋金入り軍事マニア。「所持許可証はある」という男性側の主張にもかかわらず、突然、摘発された事件の背景には、ドイツ社会に潜む「ナチスの亡霊」が見え隠れしている。(岡田敏彦)






地下室に軍事施設?




 第二次大戦で連合軍と熾烈(しれつ)な戦いを繰り広げたドイツの主力戦車「パンサー戦車」に、航空機を撃墜するための対空砲ながら、水平撃ちで敵重戦車を撃破した88ミリ砲…。戦史に残る兵器類が見つかったのは、ドイツ北部の港町キールに近いシュレスヴィヒ・ホルシュタイン州キッツェベルク市にある別荘の地下室だ。



 ドイツ週刊紙「シュピーゲル」やドイツ紙「ビルト」(いずれも電子版)によると、ほかにも第二次大戦中のドイツ帝国海軍(クリーグスマリーネ)で使われていたとみられる魚雷や、大戦末期に戦局の挽回を狙って実用化された巡航ミサイルの始祖「V-1」(報復兵器1号)などの兵器類が、別荘の地下室に隠されていたという。



一部メディアは、その部屋の存在を地下軍事施設と伝えている。





戦車好きが高じて




 電子メディア「shz」などによると、戦車類を所持していたのはクラウス・ディーター・Fさん(78)。



根っからの軍事マニアで、パンサー戦車は1977年にイギリスの業者からスクラップとして購入し、修復した。



 欧米では、マニアが70年前の欧州戦線の激戦地を巡(めぐ)って兵器や軍装品を掘り出したり、軍の未使用ストック品を古倉庫から見つけ出したり、果てはそれを顔見知りのマニア同士で売買したりと、知る人ぞ知る部品入手ルートがある。




 ディーターさんもさまざまな方法で欠損部品をこつこつ集め、長年の修復作業で新品同様のコレクションを別荘の地下室に並べ、ついに夢を叶(かな)えた。



マニアが口にする「すごろくで言うところの『あがり』」だ。







法律違反で軍が出動、押収



 そのコレクションは、国の歴史や技術史の資料としてみれば、博物館の目玉展示品になりそうな一級品ばかり。



たとえばパンサー戦車は、世界の軍事博物館の間での取引では数億円の価値があるとされる。




 しかしドイツ検察当局は、戦争兵器管理法違反にあたるとして、これらの“兵器”を押収した。



作業は民間の装備では不可能なことから、戦車回収車など専用装備を持つドイツ連邦軍がかり出され、軍の兵士約20人と地元警察約50人が今月1日から2日間にわたって作業を実施。



 大型クレーンも備え持つ戦車回収車「ベルゲパンツァー」がエンジンの轟音(ごうおん)を響かせて別荘地に入り、全長約8・8メートル、全幅約3・4メートル、重さ約43トンのパンサー戦車など一切合切の兵器類(時価十数億円以上)を運び去った。






「兵器ではない」




 ディーターさんの弁護士、ピーター・グラマスさんは「押収は不当だ。法的措置を取る」と怒り心頭。シュピーゲル(電子版)などによると、グラマスさんは「これらは兵器ではない。非武装だ。戦車は破損していて兵器として使えない」などと主張した。




 つまり砲の類(たぐ)いは撃てないように加工してあるし、ミサイル類は弾頭の火薬類もなければ動力機構も壊れているという意味だ。



 パンサー戦車も入手時に砲身を切断されており、現在はつなぎ直しただけで砲撃は不可能。



グラマス弁護士は「2005年10月31日付の当局による所持許可証もある。



すべてのコレクションは当局に登録されている」として賠償を請求する方針という。



 shzによれば、近所の住人も「あのお宅に戦車があるのは、昔からこの辺りではみんな知っているよ」と話すコレクションが、なぜ突然、摘発されたのか。








ナチス美術品を追え




 ウォールストリート・ジャーナル(WSJ、電子版)によると、今年5月下旬、ドイツで「ナチスの亡霊」をほうふつとさせる事件が起こった。



ナチス・ドイツの時代に行方不明となっていた彫刻作品9点が、ドイツ中部ラインラント=プファルツ州バート・デュルクハイム市で警察によって発見、押収されたのだ。



 ナチスが政治宣伝に使っていた彫刻作品や絵画作品は、美術品とはいえ欧州では歴史的にタブー視されている。






WSJなどは「こうした作品に大枚をはたくコレクターがいるという、美術品マーケットの暗い一面が明らかになった」などと報じた。



 このとき押収された作品のなかで、最も“大物”だったのが、アドルフ・ヒトラー総統の官邸前にあった馬の銅像。




ナチスのお抱え彫刻家ヨーゼフ・トーラク作で「ヒトラーの馬」との異名を持つ作品だ。




 警察当局がこれまでの所有者をたどったところ、1998年から2000年までディーターさんが所持し、庭に飾っていたとの疑惑が浮上。



捜査関係者が「ほかにも違法なコレクションがあるのでは」と別荘に踏み込んだところ、そこにはパンサー戦車など兵器類があったというわけだ。



 ナチスの美術品を追っていたら、アートどころか兵器がごっそり見つかった…。


捜査当局が抱いた印象は最悪だ。ディーターさんは「変わり者だが、その道では人脈豊富な軍事マニア」ではなく「ナチスにまつわる物品を愛好し、そのブラックマーケットで暗躍するゴリゴリのナチスシンパ」との嫌疑をかけられたのだ。





雪かきを手伝う紳士



 真相はどこにあるのか。ドイツ通信社DPAなどによると、ディーターさんの隣人、クラウス・シモンさん(86)は「彼は時々、シュビムワーゲンに乗って遊んでいたよ」。




シュビムワーゲンとは第二次大戦中にドイツ軍が使っていた4人乗りの小型水陸両用車で、これも世界のマニア垂涎(すいぜん)の貴重品。



地元メディアは「彼はコレクションを隠すふうでもなく、むしろ自慢していた」との近隣住民の声を紹介している。



 別荘のあるキッツェベルク市のアレクサンダー・オース市長は「1978年に街が豪雪に見舞われたとき、彼は自分の戦車で除雪作業をしてくれた」とディーターさんの「良き隣人」としての一面を語った。




 「ヒトラーの馬」も、マニア間の物々交換用としてとりあえず買っただけ、との可能性もある。





 一方でディーターさんが魚雷を別のマニアに売ろうとした際、「集まった連中は、首に鍵十字(ハーケンクロイツ)の紋章をぶら下げていた」との声も。



 証言者は第二次大戦時の軍の勲章である騎士鉄十字賞(リッタークロイツ)と勘違いしている可能性もあるが、いずれにしても欧州の町中でおおっぴらに着けるものではないことは確かだ。


(産経ニュース)



コレクターって凄いね。


日本では銃等は「銃刀法違反」になるので実銃の所持はコレクターでもできない。


しかし軍用銃でも「無可動」にして撃てなくしたものが販売されていたりもしたが最近見ないね。


戦車で除雪なら私も経験がある。


ドーザー戦車でよく除雪作業をしたものだ。


この戦車どうなるのかな?