大雨が降って雨が止んだとでかけたらまた降り出す。
北海道は雨ばかりです。
やることも多く、ブログから離れてしまってますね。
暑い地域の方から見れば北海道の暑さなんて大したこともないのかも知れません。
そうですね、少し涼しくなるような話をしましょう。
元自衛官で現在警備員をしている方から聞いた話。
常駐警備と呼ばれる警備を主にしている警備会社で夜間ビルの警備をするのがお仕事。
しかし、ある会社のビルに警備員を入れると数日で退職してしまうことが頻繁にあった。
当初は会社側に警備員が居づらくなるような原因とかあるのかとも思ったが、どうもビルに問題があるらしい。
会社からは「あまりコロコロと警備員さんを替えてもらうと困ります、できるだけ長く勤務できる方をお願いします」と先方の会社から注意された。
そのため今まで入っていた警備員に事情が聞けないかと考え数人に話を聞くことにした。
原因は「出るんです」とのことだった。
「出る?って何が?」
「もちろん幽霊ですよ」
あまりその手の話は信じない人ではあったが、これだけ複数から同じ話を聞くと信じない訳にもゆかなかった。
しかし、具体的な話は皆拒む、「目の吊り上がった女の幽霊が出る」とだけいう。
上司からも、「このまま警備員をあのビルに入れてしまうと人手がなくなってしまう、君は幽霊なんて信じてないならあのビルに当分入ってくれないか?」と頼まれてしまった。
そのビルは築20年程で、ある企業の持ちビルなのでその会社しか入っていなかった。
午後11時頃には残業する者もいなくなったという。
どう夜遅くまでの残業は禁止されているらしかった。
そうなると夜間は警備員だけとなる。
人手がないので一人だけで警備する。
すると・・、夜間センサーに反応があったのでその階のオフィスへ行く。
誰もいない筈のオフィスで電気が灯っている「あれ?さっき見回りした時には誰もおらず電気も消していたはずなのに?」
女性が一人仕事をしていた。
「お疲れ様です、お仕事ですか?センサーが鳴りまして、ここは先程巡回した時には施錠していた筈なのですが・・・」
女性は警備員の声なんか聞こえていない風で警備員の方にさへ顔を向けない。
「あのー失礼ですが、一応身元確認させて頂きたいのですが」
近付くと女性はそこにおらず、オフィスの電気も消えていて真っ暗になっている。
「あれ?何?」
オフィスの入り口鍵がかかってる・・。
「やばいな・・・・」そう思った瞬間、背筋にゾクッとしたものを感じた。
後ろに誰かいる・・・。
絶対にいる・・・。
でも振り向いたらダメだと勘というか全身で拒否している。
しかし、泥棒や不審者だと不味いから勇気を振り絞って振り向くと・・・。
30センチほど前にさっきの女性がじーーーっとこちらを見て立っていた。
「生きた人でない」そう思ったそうである。
目が吊りあがり独特な顔だったのは覚えているが顔そのものは何故か記憶になく思い出せないという。
「名前が知りたいの?」
と女性が言う。
何故だか聴いたら生きて帰えらなそうな気がする。
「いや知りたくない」と拒絶すると、笑い声だけ残して消えてしまった。
ドアを開きオフィスを出ると急いで警備室に戻り、警備会社の指令室に電話する。
すると当直の者が「またですか?○×ビルですよね?それより女を連れ込んで警備しちゃダメですよ」という。
「女?なんだよそれ?女なんていないぞ」
「何言ってるんですか、女の声が聞こえますよ笑い声とあなたの名前呼んでますよ、大丈夫ですか?」
「そういえば前にもこういうことあったな」と警備会社の当直が言う。
「あ!、そこ出ますからね気をつけて下さいね」と言って電話を切られてしまった。
そしてまた先程のオフィスからセンサーに反応があり警報が鳴る。
警備会社は契約を打ち切ってしまったらしい。
そこの会社の人は「またか・・・」と言っていたそうである。