子どものこの夏の希望がやっと叶いました。
約束としては7月末くらいのことだったと思います。
夏休みの予定に入っていました。
しかし天気がいまいちでスケジュールが合いませんでした。
基本的には土曜日のみの運行です。
夜にゴンドラに乗れるのです。
標高1500m強のところで星を見ることができるイベントのよう
なので雲が出ていると難しくなります。
もちろんそれでも行くことは可能ですが楽しみは半減以下と考えら
ということでベストコンディションを狙って先延ばしになっていた
そして秋まで引っ張ってラストチャンスになってしまいました。
土曜の夜に自分が空いている日が多くないのもあります。
ともかく今年最後なので雨でなければ行くという約束にしていまし
予報はかなり期待できる印象でした。
翌日まで快晴続きだったのです。
ところが夕方に期待を裏切られました。
山の天気は仕方ないものです。
いわゆる夕立のようになってそれが暗くなるまで残りました。
それを残念に思ったのか我が子はすぐ近くの祠にお祈りに行きまし
そこまで楽しみにしていたのでしょう。
どうなるにせよ雨は止むと思われたのでそれなりには平気かと思い
そうして夕食を済ませて時間になりました。
出発する時点ではまだ雲がそれなりにありました。
でもゴンドラに乗って登り出すと雲が晴れていきました。
まるで演出かのような変化でした。
当然ながら空気も澄んでいます。
気温も下がって10度前後になっていました。
結果的に最高の状況に恵まれたわけです。
これは自分にとっても驚くほどでした。
海外も含めて様々な場所で満天の星空は見ましたが人生で1番か2
天の川が南天からカシオペア座を通り抜けていくところまで全部見
もちろんこの季節の星座もたくさんありました。
最上級の輝きは木星で一番星のように光っていました。
個人的に印象に残ったのは昴をはっきりと視認したことです。
冬はよく見えるようですがそこまでじっくり観察したことがありま
どことなく何らかのメッセージ性を感じたのでした。
どうであれいにしえの人々が味わっていたであろう感覚に共鳴した
近所でこれが体験できる豊さをあらためて実感したのでした。
谷 孝祐
2021.10.2