体の話題に戻ってきました。
腹部や鳩尾周辺まできていたので胸郭に進んでいくことにします。
端的には胸の辺りです。
肋骨がある部分ととらえても概ね間違いではないでしょう。
より正確には胸部を形作る骨格と言えるかもしれません。
胸椎および肋骨と胸骨からなっています。
この構造が心臓や肺などの臓器を支えて護っている構造です。
またこの骨格が構成する体幹にあたる部分を胸郭ととらえることも
実際にこのとらえ方が運動機能を考える上では使われたりします。
鳩尾よりも下に出ている部分を特に意識して動かしたりします。
とある発声法でもここを重視します。
ということで大まかに2パターンの意味合いがあると考えられます
実際にはどちらの意味で使われている言葉か気にした方が受け取り
ですがひとまず現段階ではその違いは気にせずに触れていくことに
まずはこの下端に触れてみましょう。
鳩尾から始まって胸椎に向かっていきます。
つまり背中側まで回り込んでいきます。
特に強く押す必要はありません。
今回は柔軟性を上げることではなく認識することに目的があります
後ろ側は分かりにくいかもしれませんが正確性は求めません。
上半身を胸と腹で二分してとらえるイメージです。
場合によっては事前に胸椎と腰椎の分かれ目を確認しておいても良
そうすることでとらえやすくなることもあると推測します。
とはいえこれはあくまでサポートとしてのことです。
正確性は求めません。
もちろん明確にわかればそれに越したことはありませんが囚われる
何となく自分なりの感覚が持てれば十分です。
意外にここの区別が不十分であることもあります。
なので領域を分けるラインを自覚する目論見です。
これだけでも何となく上半身と知覚するのとは感覚が変わってきた
結果的に動作や呼吸をハンドリングする繊細さに影響したりします
特に捻り動作には関係するかもしれません。
基点を明確に意図しやすくなるでしょう。
また横隔膜の状態をコントロールするのにもつながります。
そして下丹田とは異なる物理的な意味での体の中心への感性を高め
それは心理的な意味も含めたバランス感につながると推測します。
できることなら特に背中側にフォーカスしたいところです。
谷 孝祐
2020.12.13