ここまで足裏の知覚を高める各ポイントについて触れてきました。
それは同時に土踏まずを認識するという目的もありました。
当然ながら足の状態を理解することにもつながるでしょう。
結果的に足裏のアーチが弱い自覚が生まれた人もいるかもしれません。
実際に現代人の多くはその可能性があります。
もちろん十分に適切な運動を行ってきていればそんなこともないでしょう。
しかし日常生活だけでは難しいかもしれません。
よっぽど歩きで移動する頻度が高くなければ不可能なようにも思います。
それはさておきその問題点は何なのでしょうか。
扁平足の弊害はどんなものなのでしょうか。
今回はそれを改めて確認しておくことにします。
知識を入れることで望ましい状態に向かう動機になればという考えです。
ちゃんとアーチがある場合だとしても知っておくことで維持する意識づけになるでしょう。
ということで本題です。
基本的には歩行時の衝撃吸収が十分にできないことが問題だと考えられます。
接地のタイミングで地面とぶつかる力をアーチで吸収できないわけです。
しかしここから様々な部分に波及していくのが厄介です。
まずは膝や腰にも負担がかかりやすくなりそうです。
場合によっては上体にまで関係するかもしれません。
そうなると全身の負担が強くなります。
結果的に疲れやすくなるでしょう。
加えて歩き方もおかしくなりそうです。
姿勢が崩れてきて骨盤も望ましい位置ではなくなると推測します。
そんなわけでバランス感覚にも影響しそうです。
片足で立つことが次第に困難になっていく気もします。
また足自体に負荷がかかることもあるでしょう。
踵から母指球のアーチが下がればそれだけ足首が内側に入ってきます。
そこから外反母趾につながっていく力もかかりそうです。
同時にマメなどもできやすくなると考えられます。
そうなれば歩くことが億劫になるかもしれません。
これでは悪循環です。
ちなみに靴の持ちも悪くなるでしょう。
いきなりなんとかできるわけではありませんがアーチが弱いのであれば意識して改善を試みたいものです。
谷 孝祐
2018.11.18