落とした携帯電話の帰還 | 3年前のしこうの楽しみ

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少し前のことです。
携帯電話会社から手紙が届きました。
思い当たるふしは全くなく不思議に思いながらひとまず開封してみました。

そうすると落し物の案内でした。
2月になくしたスマートフォンが警察に届けられているとのことでした。
スキー場でのことだったので見つかりようもないだろうとすぐに判断したものです。

もちろん思い当たる場所は確認した上でのことでした。
その時はどことなく神隠しにあったような気分でした。
なので紛失届けも出さずに新しいものに変えたのでした。

しかしそれが出てきたということなのです。
これはかなり意外なことでした。
春になって雪が溶けて発見されたのでしょうか。

とにかくタイミングとしてはそんなイメージです。
今更ではありますが面白いことだと感じます。
そんなわけで指定の警察に電話すると必要な手続きが伝えられました。

その対応は親切な印象でこれまた意外でした。
公的な機関とは思えないくらい丁寧なコミュニケーションだったのです。
遠方なので取りにいけない旨を話すと郵送で対応してくれることになりました。

まず必要書類が送られてきてそれを提出すると返却の発送ができるとのことでした。
思いの外簡単に手元に戻ってくるようでした。
なんだか少し拍子抜けした印象でした。

ということでそこから2週間ほどで無事に帰ってきたのでした。
なくしてから2ヶ月くらいのことです。
そして濡れて使えなくなっているだろうと想像しながら封を開けました。

ところがそこまで汚れていません。
電源を入れてみるとちゃんと入ります。
まだ確認はしていませんが使えそうな雰囲気でした。

とはいえすでに新しい画面の大きな機種に慣れてしまっています。
こうなるとその小ささは使いにくい気がします。
ふと落としてしまった理由がここにあるのではないかと感じました。

ちなみに届けた人は名乗らずに置いていったとのことでした。
売れば少なくとも1万円にはなったはずです。
日本の良さを実感したのでした。

谷 孝祐
2017.4.25 17:33