湯の峰温泉での滞在 | 3年前のしこうの楽しみ

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久々に熊野を訪れました。
1ヶ月ほど前にふと予定的に行けることに気づいたのでした。
こんなことも珍しいものです。

それは年間スケジュールが決まっていてなかなかタイトなためです。
なんだかんだここ数年はその傾向が強まってしまっています。
だからこういった機会は貴重です。

ある意味の非日常感なのかもしれません。
具体的な出来事があったわけではないものの良い刺激になりました。
とはいえ今回は呼ばれたのでしょうか。

今年は例年よりも日本各地の有名神社に足を運ぶことになっている気がします。
その流れでちゃんと三社+奥社を参りをすることにしました。
思い返せばこれも滅多にないことです。

10回まではいかないにせよ何度となくこの地を訪れていますがこれは初めてかもしれません。
ほとんどその中の一社か二社ですませてしまっていました。
わざわざ行くような場所でありながら滞在したことがないのです。

毎回何かの予定に組み合わせて足を延ばすという状況でした。
これには宿泊したいところがないという理由もありました。
なので本当の意味で熊野行きが主目的になったことはなかったのでしょう。

そんなわけで今回は初めてステイすることになりました。
せっかくなので目的に合った場所をということで日本最古の温泉地を選びました。
それが本当かどうかはさておき古い集落はタイムトリップかのようでもありました。

旅館の建物も基本的には木造でレトロな印象でした。
隣の部屋に泊まっている外国人の声もそれなりに聞こえてきたりという状況でした。
一昔前の自分だったらこれは受け取れなかったかもしれません。

しかしこの地の昔ながらの空気感に共鳴するには最適だったと思います。
歴史が古いということもあり自噴している温泉は最高の質でした。
一度入ればその効果がずっと持続するような印象でした。

江戸時代の温泉番付でも紹介されたとのことです。
食事もほぼ全てに温泉水を使っていてさながら湯治のような体験になりました。
それにしてもこういう場所が近代化されることはあるのでしょうか。

現代においては貴重な場所のように思います。
あえてそのままを残していくということも一定レベルを超えると価値が高まるのだと実感したのでした。

谷 孝祐
2016.7.12 19:00