よく見えるテラスバス | 3年前のしこうの楽しみ

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宍道湖のほとりにある温泉旅館に泊まりました。
お部屋からは湖を目の前に望めるという特等席のようなロケーションでした。
そしてテラスには小さいながらも露天風呂がついていました。
外に出て入るのは寒いのですが、湯船に浸かってしまえば体がよく温まり、景色を楽しめました。

ただ、人によっては抵抗感がありそうにも思いました。
湖のすぐ目の前と言っても間に主要道が走っていて、それなりの交通量があったのです。
そして湖岸の道路を歩いて行く人もいました。

旅館の人は、簾をかければ見えないから平気だと言っていましたが、隙間のある簾なので完全に見えなくなるわけではありません。
こちらからは、簾をかけていても景色がちゃんと見えました。
それは、反対からも見えることを意味するでしょう。

大自然の中での開放的なバスを体験したことはままありましたが、このような形の開放的なお風呂は初めてでした。
向こうから見ようとすれば簡単に見えるけど、多少距離があるから見えにくく、あえて見る人もいないという印象でした。
なかなか乙なバランスともとらえられなくありませんでした。

そして、客観的には開放的なシチュエーションでありながら、感覚的には特に開放感を感じるようなことがなかったのが面白かったです。
そこで、開放感はシチュエーションではなく、ロケーションにあるのかもしれないと思いました。
もちろん人によるとは思いますが、開放感と対になって恥ずかしさというものがある場合が多いように感じます。

この恥ずかしさは、人に見られる状況に対して生まれそうなものですが、実際はその部分はあまり重要ではないのかもしれません。
大自然の中で見えないように配慮されて作られたバススペースの方が見られる確率は圧倒的に低いのに、今回の状況よりも恥ずかしさと開放感が生まれやすいように感じました。
恥とか開放感という感覚は、案外、他人の目の存在とは関係ないところにあるのかもしれません。

そうであるなら、そこを探っていくと意外な自分の一面が引き出される可能性があるでしょう。
本当はしたいけどしてはいけないと思っていたことができる瞬間に、それらを感じるということはありそうです。

谷 孝祐
2014.1.16 11:15