水炊き屋での学び | 3年前のしこうの楽しみ

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旅行中の食事はホテルでとることがほとんどですが、今回の博多では外に出かけることにしました。
運転の疲れからか何らかの刺激を求めたのでしょうか、それとも遠路遥々やってきた実感を持ちたかったのでしょうか、ホテルで落ち着いてという気分ではなかったのです。

確かにホテルは居心地の良い場所ではありますが、その土地の生の風土を感じにくい場合もあります。
そんなことからなのか、何となく水炊き(鶏の鍋)を食べたくなったのでした。
思い返せば本場と思われる博多では食したことがなかったのです。

ホテルでお店を紹介してもらって、10分ほど歩いて行きました。
そこは有名な専門店でした。
そんなことで期待感が高かったのですが、到着して席につくと残念な感じがしてきました。

半個室で高級感は出しているものの、全体的な雰囲気が程の良い飲み屋といった雰囲気で、ガヤガヤとしている上に隣の半個室から煙草の煙が入り込んできたのです。
失敗したかと思いつつもすでに飲み物を頼んでしまったので、ドアを解放して煙を逃がしながら楽しむことにしました。

そうはいっても専門店らしくメニューは水炊き一本でサイドオーダーが少々できるくらいですし、飲み屋にしてはお酒のメニューも乏しい様子でした。
何とも言えないバランスだと思いながら、水炊きのコースを注文しました。

前菜などは可もなく不可もなくという印象でしたが、メインの水炊きは流石と評さざるを得ない美味しさでした。
水炊き一本で経営が成り立っているどころか、何店舗もあることに納得しました。
チェーン展開している中でこの味を保っていることに感服し、周りの雰囲気が気にならなくなりました。
そして、気づいたことがありました。

それは、良いものをビジネスにのせて広めていくにはこれがちょうど良いバランスなのだということです。
そこにはお客を選びすぎず、それぞれがそれぞれの得たい価値を投影できるという要素があります。
自分の認めて欲しい価値を売るのではなく、それは顧客の多様性を受け入れるということなのかもしれません。

参考にしたいと思います。

谷 孝祐
2014.1.13 20:22