人の少ない都内にて | 3年前のしこうの楽しみ

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一般的にはお盆休み最終日なのでしょうか。
新宿御苑周辺は、比較的人が少なく、物理的には何も変わらないものの、雰囲気は普段と違った感じでした。

個人的にはこの雰囲気は好みですが、人によっては不気味と感じるのかもしれません。
それくらい落ち着いて何もないような感じがあります。
風の通りも良く、自然の中で感じるものに近いようにも思います。

そのように考えると、普段の雰囲気は人の影響が大きいのかもしれません。
案外人工的な風景も人がいなければ、自然に近い要素があるのかもしれません。

もちろん圧倒的な自然とは一線を画すのですが、人工的な自然である里山には近いものがあるのでしょう。
そういった意味で、人が使わなくなると荒廃していくということが理解できます。

雰囲気が自然に近いということは、実際にはその空気感が支配し、いずれは自然に戻っていくということを意味するのではないかと思います。
人工物は人がその機能を享受して、初めて人工物たらしめるのでしょうか。
であるなら、関わる人の意識も重要です。

もちろん人工的に作られたものに対して、それを自然と評価したり、逆に自然を見て人工的と評価する人は少ないかもしれません。
しかし、実際はその区分けは曖昧で、特に人工的な自然というものをどう評価するかは難しい話です。

もし、目に見える人工的な建物さえも、自然の一部ととらえられることができる人が増えれば、より自然に根差した社会が形成される可能性もあります。
もちろんそこに向かうには多くの人が自然との関わりにおいて自然との繋がりを取り戻す必要があるでしょう。

しかし、これからの時代、自然とは離れた形での人工ではなく、自然の循環の一部として存在する人工になっていく必要があるように思います。
そのためには、どこにいても自分の中の自然とつながれる状態になることが必要なのではないでしょうか。

不自然な人間が自然の一部になっていくことなのかもしれません。

2012.8.20 00:07 谷孝祐