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息子が生まれてからの物語38話目
もうすぐ手術の時間だ。
成功を祈る。
先生からは気管切開の手術は
「難しくない」と言われていたが、
息子の手術が一日中気になっていた。
仕事を終えて、
こども病院に電話し、
ナースルームから妻に取り次いでもらう。
妻が電話をしている間は、
看護師さんが息子を見てくれる。
「手術どうやった?」
「うん、無事に終わった。
大丈夫よ」
妻の言葉に
ほっと胸をなでおろした。
「そうか~、よかった。
今、しょうちゃんはどうしよう?」
「寝てるよ。
手術のあとで、
首の気管切開したところから
血が滲んでる」
「そうか、気管切開だもんね。
しょうちゃん、がんばるね」
「うん、
しょうちゃんはすごいよ……。
でも、かわいそう」
妻は言葉を詰まらせながら言った。
安心感と疲労感、
そして何より息子への思いが
溢れ出るように伝わってきた。
続く。
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