第25回全国高校生創作コンテストの授賞式 | 原稿用紙

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田中章義オフィシャルブログ

昨日は短歌部門の審査員を務めた、

第25回全国高校生創作コンテストの授賞式。

これまでと違って、

今年はオンラインでの授賞式となった。

小説部門の中村航さん、

現代詩部門の水無田気流さん、

俳句部門の堀本裕樹さんとともに講評をし、

全国の受賞者とは

オンラインでつながる、という式典だった。

 

主催者の皆様の丁寧な準備もあって、

式典はとどこおりなくおこなわれたものの、

やはり、直接、受賞者と交流できないのは

とてもさみしかった。

 

受賞した高校生同士、

お互い知り合いとなって、

北海道から沖縄まで、

それぞれのふるさとに戻っていく、

という毎年の流れが

いつかまた復活できることを願いたい。

 

一生に一度の十代。

この時期だからこそ、

紡げる作品があるのだと思う。

私も、十代の作品で

角川短歌賞を受賞した。

 

字余りも字足らずも、

この時期ならではの情熱で紡がれたものなら、

多少不格好でも

勢いがあっていいのだと思っている。

 

誰かに加工されない、

自分自身の大事なものを、

「31文字の主人公」をして

これからも描き出してほしい。

 

恐れずにチャレンジを、を願う。

そこから、思いもかけない、

唯一無二の未来が生まれることもある。

 

つま先が向いた方向こそが、いつだってきっと未来だ。