定例の医局会 | 生殖医療専門医・内視鏡手術技術認定医 田中雄大のブログ

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神奈川県藤沢市の不妊治療・産婦人科「メディカルパーク湘南」の院長、田中雄大のブログです。
体外受精や内視鏡手術のことから雑感まで、日々の記録を綴っております。

今日は月例の医局会がありました。

勉強会の担当は、高屋先生。

体外受精の着床前診断(PGTーA)について、解説してくれました。

着床前診断によって、染色体の異常が分かるようになります。

しかし、40歳を超えるたあたりから、染色体異常が見つかる可能性は急激に高くなります。

これが、「卵子老化の本質」と考えても良いでしょう。

 

このグラフからは、分かりにくいかもしれませんが、40歳では、異常が出る可能性が約70%に、42歳では、約80%にまで達します。

一方、PGT-Aを行うことによって、流産率を下げる事が出来ます。

最初から、異常を持っている胚を排除できるからです。

そして、今日のもう一つのテーマがモザイク胚。

「モザイク胚」というのは、正常部分と、異常部分が混在している胚の事を指します。

昨今、PCR技術の進歩によって、モザイク胚の検出が鋭敏に出来るようになっています。

このモザイク胚をどの様に取り扱うかが、大きな問題になっています。

 

この課題について、今までに何が分かっていて、今現在、何が分かっていないのかを、大変分かり易く説明してくれました。

 

ここでは、すべて説明出来ないので、外来で個々の患者様にお伝えして参ります。

 

お弁当は、タケダ製薬が提供して頂きました。

これが一番の楽しみ!