また妊活サイトの質問に答えております。
「人工授精を何回位までやるのか」という疑問は、多くの方が抱いていることだと思います。医学的には、人工授精の妊娠率は6回程度で頭打ちになることが知られています。6回以上やっても、それ以上の妊娠はあまり期待できくなるため、6回が大きな目安になると考えると良いでしょう。そのため、かつては「人工授精を6回(つまり半年間)までやってダメなら、その後は体外受精を考えましょう」とアドバイスするのが常だったのですが、最近はちょっと変わって来ています。患者さんの高年齢化と、体外受精の保険適用化により、体外受精のハードルが大きく下がり、大体3回から4回程度やっても結果が出なければ、次のステップを考える方が多くなっています。
人工授精を大体3回程度行った段階で、それとなく、「今度どうしたいでしょうか?」と聞くようにしています。それに対する患者さんの受け答えの内容や、その時の表情などから、大体その患者さんが考えていることが分かります。そのお考えをなるべく尊重しながらアドバイスをするようにしています。また、ご夫婦で意見が分かれていることもあるので、そこの部分もなるべく拾い上げるようにしています。