鬼伝承 | 生殖医療専門医・内視鏡手術技術認定医 田中雄大のブログ

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神奈川県藤沢市の不妊治療・産婦人科「メディカルパーク湘南」の院長、田中雄大のブログです。
体外受精や内視鏡手術のことから雑感まで、日々の記録を綴っております。

新聞代金の元取るために、ページめくって読んでみました。

そしたら、節分の特集が。

 

「鬼の持ち物ではないものは?」とか、くだらないクイズなんざ載せるスペースがあるなら、オレのインタビュー記事載せろや!とか思って、また怒りがこみ上げて来ましたが、まあ、良いでしょう。これはこれで読み物としては面白い。

それにしても、鬼伝承の由来について、諸説書いてありましたが、なんと考察が浅いことでしょう。

 

柳田邦男の「遠野物語」を読めばすぐに分かります。柳田国男の考察はこうです。昔は山の中で道に迷って、野垂れ死ぬ人が一定数いた。死後暫く放置された人間の身体は、皮膚が赤や青に変色して、ぱんぱんに膨れ上がって、およそ人間の面影を留めない状態になる。昔の人々はそれを見て、山の中に住む化け物の死骸だと信じたのだろう。そして、それを「鬼」と名付けたのだろう。だから、鬼は「赤鬼」と「青鬼」がいるのだ。

 

大学で法医学を勉強した時に、死後の変化を勉強したとき、柳田邦男のこの考察が完全に正しい事を知って驚きました。

 

死後、直ぐに腸内細菌の繁殖と胃腸の融解によって腐敗が進行し、腐敗ガスが大量に発生します。そのガスによって、膨らんでいって、膨張しきった死体は、まるで巨人のような外観になります。そして、その際、血液と腐敗ガスが化学反応を起こして、全身が青色や赤色に変化します。まさに、青鬼、赤鬼です。

 

日経新聞さ~ん

今度は、鬼の伝承由来の事、取材しに来てくださいな!