1ヶ月ほど前に、わたしが個人的にNLPを教えているあるお弟子さんから、「具体的にどうやってビリーフができるのか知りたいので、分かりやすく説明してくれているNLPの本を教えてください」といわれたことがありました。
そのときわたしは、「NLPの本でビリーフについて書かれた本といえば、ロバート・ディルツが書いた本が2冊ほどあるけど、具体的でわかりやすい本とは言えないな」ととっさに思い、「今度ブログに書くから、それを読んでみて」と軽い約束をして、そのあと約束したことはすっかり忘れていました。
ところが先週、そのお弟子さんから「ブログまだですか?」と督促されてしまい、「うん、来週のブログで書くから」と、また軽い約束をしてしまいました。
そのときは、「あ~、思いつきで返事しちゃったな」と思ったのですが、どのようにしてビリーフが作られるかは、NLPに興味がある人なら誰でも知っておいて損はない、とても重要なことなので、今回のブログでちゃんと書いておこうと思います。
さっそくですが、まず、復習の意味もかねて、ビリーフについての簡単なまとめをしておくと、
● ビリーフ(信念、信条)は潜在意識のプログラムの一種であり、人が意識的に、あるいは、無意識的に、「正しいと信じていること」「思い込み」のことをいう
● ビリーフの内容は、さまざまな経験を主観的に解釈し、意味付けした結果できあがったものであり、事実と一致することもあるし、そうでないこともある
● 人は自分が持っているビリーフに合うように事実を解釈する。ビリーフと事実が相容れないときは、事実を歪曲する
この辺りの基本事項は押さえておいて下さい。
そして、「重要なビリーフの多くは、子どものときに親や先生、社会規範、メディア等からインストールされたプログラムであり、わたしたちが十分な理解力や選択力が無いときに身に付けたものが多い」ということです。
どのようなときにビリーフが作られやすいのかというと、それは、「強い感情をともなう出来事を経験したとき」です。
「とてもうれしい」「とても楽しい」「とても怖い」「とても悲しい」といったように、強い感情をともなう出来事を経験したとき、人はその経験を通してさまざまな「結論」を導き出します。
そうした「結論」を不変の真理として潜在意識の中に深く埋め込んで、無意識化してしまったものがビリーフになります。
いくつかビリーフ(結論)の具体例を挙げると、
「わたしは○○に向いている/向いていない。○○が得意/不得意だ」
「わたしはこんな性格だから成功する/失敗する」
「男はこうあるべきだ/女はこうあるべきだ」
「人に対して欲しいものを素直に欲しいと言う方がよい/言ってはいけない」
「人からの頼みを断ってはいけない」
「みんなから認められなければならない」
等など。
強い感情をともなう出来事を経験した結果、それがポジティブな感情であれば繰り返し経験したい、ネガティブな感情であれば二度と経験したくないと、あなたの潜在意識は感じます。
その結果、あなたの潜在意識は「ポジティブを追求して、ネガティブを回避するために必要な生き方のルール」を作り出します。
それがビリーフの正体です。
「ビリーフのルールに従って人生を正しく生きれば、快楽が手に入り、苦痛を回避することができる」、そのように、あなたの潜在意識が信じているのです。
(つづく)