少しだけアキレス腱の痛みが引いてきました。
本格的なトレーニングは徐々に始めようと思います。
レポの続きです。
流血しているランナーに、声をかけて様子を伺う。
ガードをくぐる前の下りで転倒したとの事、この辺りの岩は溶岩なので、鋭利な部分もありカットしやすいのかも知れない。
このまま素通りは出来ない、ザックを下ろして救急セットを出して出来る限りの処置をはじめる。
額の傷は浅い感じだ、本人が処置したようで、ニューハレの膝用らしきテーピングで止血されている、頭を強く打ったのではないかと心配だったので、気持ち悪くないかとか、会話の受け答えで確認する。
若干小刻みに震えがある、寒さというより、動揺して震えが来てるようだ。
出血が目立つ左腕をティッシュで拭いてみると、前腕全体に擦過傷がありそこから出血してるようだ、見た感じはあまり深い傷では無さそうだ。
無理なら鳴沢氷穴まで戻って誘導の方がいるので救護に連絡してもらうことを薦めた。
ただ、その方はまだレースを諦めていないようです。
さっき抜いてきたランナーが次々と通り過ぎていきます、一応大丈夫かな?みたいな視線を感じますが、声を掛けてくれる方はいない。
ひとことくらい掛けてくれてもいいのになぁー、まさか僕が上下オレンジだからレスキューと勘違い・・・んな訳ないか。
冗談はさておき。
アルコールのコットンで傷口を消毒した、この後どうするか。
傷口をカバーするにはバンドエイドでは小さ過ぎるので、何か良い方法はないかなと考えた。
長いテーピングを持っていたのでそれで傷口をカバーすることにした。
ハサミでカットして、ケンシロウのバンデージのように腕にグルグルと巻き付けた。
とりあえず見た目は出血も止まり何とかなった、後から考えてみるとワセリンも使えば良かったと思ったが、まぁ仕方ない。
転倒した際に、スマホとか落とした物はないか確認してもらう、スマホの作動チェックもする。
とりあえず、連絡の手段があれば大丈夫だろう、電波は届いているし、手前の精進湖エイドからは車なら時間もかからない。
彼も、この時間にこの場所にいるという事は実力もあるランナー、このピンチを自分でどう切り抜けるかだ。
もう一度聞いた。
「無理はしない方がいけど、大丈夫ですか?」
大丈夫とのことで僕も再びレースに戻った。
その後、彼がそこでリタイアしたのか、先に進んだのか、更にはフィニッシュ出来たのか・・・
気になったけど、名前も聞かなかった、ビブナンバーもわからないので確認する術はない。
五湖台まではそれほどキツい登りはない、所々は走りながら進む。
補給のためにジェルを無理やり食べたが、ちょっと厳しい。
固形の補給食はあまり持っていないのだが、エイドで貰ったお菓子と、ミックスナッツの小袋を幾つか持っていたので、それで繋いだ。