思えば遠くへ来たもんだァ。いくぜ! UTMB

思えば遠くへ来たもんだァ。いくぜ! UTMB

トレランとランニングの特に代わり映えしないお話。本当は市民ランナーのグランドスラムをいつかは達成したいと考えているが、遠く及ばない今の現実。しかし一つでもクリア出来たら最高!

日曜日は、いわきトライトレイルの練習会に参加して3週間ぶりにトレイルを走りました

森の中、やっぱり気持ち良い

故障中の足首は8割くらい回復した感じですが、下りはおっかなびっくり

もう少しリハビリが必要です




それでは
レポ④からの続きです

二十曲エイドを出て間もなく

ポツ、ポツ・・・

「あ、来たか」

雨が落ちてきました

まだ、シャカシャカやレインを着込むほどではありませんが、杓子からの下りは雨天時ズルズルになった場合かなり難易度が上がるので、足首の状態を考えると、雨が強くなったりする前に何とか通過したいと考えていた

杓子山までは、僕はそんなに苦手意識はない

立ノ塚峠まで、ほぼ平行移動で通過して、その後杓子山へ向けての急登がはじまる

杓子への登りは岩場のイメージがあるが、実際は登り全体の半分くらいだ、登りはじめは普通の急登が続く

やがて岩場に差し掛かる、前後にランナーがいるので三点支持をしっかりとしながら、ゆっくり進む

今までの走る、歩くとは身体の違う部分を使うので楽しい、気分転換になる

尾根に出てからは3つほどピークを越えて杓子山に到着
雨は大丈夫、いつでも羽織れるようにとたすき掛けにしていたシャカシャカをザックにしまって山を降ります

杓子山の標高は1597m、次のエイドである富士吉田は標高740mまで一気に800m以上下るロングダウンヒルである

下りは相変わらずなので慎重かつ、後ろからのランナーを気にしながら下ります

しかしまぁ、今回のレースは本当に下りが楽しくない(笑)

ただ、下りで負担が少なかったためか、ここまで膝の痛みやシューズ内のトラブルは一切ない

つづら折りのトレイルを抜けると林道へ出る

林道からは緩やかな下りとなるが、エイドまでは結構長い

しっかりと走らないといけないポイントだけど、さっきまでの急峻な下りで疲れてしまい、思うように走れず歩きが入ってしまう

随分時間をかけて下り、最後のエイドに到着した

F8富士吉田 147.8km
31時間48分09秒
区間タイム
2時間55分09秒

エイドでは吉田うどんを楽しみにしていた

ちょうどその時にボラ任務中のばななんさんに声を掛けていただく
ばななんさん、写真ありがとうございます❗

前半、完全に死んでいた天子山地で抜かれたW田さんにお会いする

あの時と顔色が全然違うと言われました(笑)

お気遣いいただきありがとうございます

これまたUTMBでルームメイトだったY通さんに再会、声をかけてくれました

ボラお疲れ様でした~


福島から参加のhaluさん、今回はKAIで出走、追い付かれました
一時期、訳あって走りから離れざるをえなかったんですが、完全復活も近いですね、嬉しい

僕が目標としている先輩ランナーのひとりです

最後のエイド、お会いした皆さんに元気をもらう、本当に感謝

完走はほぼ大丈夫だろう、目標には全く届かなかったけれど、最後までしっかり目標を持って走りたい、そう思った

何とか、35時間台でフィニッシュ出来るか・・・

36時間まで大体あと3時間40分くらい

去年までのゴール、コニファーフォレストなら大体3時間くらいかかる、そこからまだ距離はあるのでギリギリか

頑張れは行けそうだ、そう思って出発した

F8富士吉田out
32時間18分40秒
エイド滞在時間
30分31秒

ゴールまでは18.8キロ、残る山はあとひとつ


ラスボスは、おなじみの霜山だ

登山道までは市街地のロード、遅いながらも走り続ける

そして霜山へ

この霜山、一昨年のUTMF2022ではThe Last Climbとしてストラバでタイム計測がありランキングされるというイベントがありました

そんなこともあったりして、僕の中では最後に全力を出し切るポイントとなっています

獣よけのゲートをくぐり、霜山アタックの開始です

はじめは緩やかですが段々勾配がきつくなってきます

身体が熱を帯びて、苦しくなってきた

ボトルの水を頭にかけて冷却しながら黙々と進む

次々とランナーをパスして、鉄塔手前で先行していたW田さんに追い付く

挨拶を交わして先に行かせてもらう

鉄塔下は霜山で1番キツい場所、もう脹ら脛がぶちギレそうだ

それでもアクセルを踏み続ける

感覚的に8合目あたりに近づいた時

あ~今年もいた!

毎年(3年連続)でくじらさんはじめとする皆さんの応援

ひそかに、今年もいるかなぁ~と期待してました

熱烈応援に気合いが入り、頂上まではあと一息、更にプッシュします

そして頂上へ(霜山の山頂は別の場所にある)

この時、正確な時間はわからなかったが、全力を出しきれてとても清々しい気持ちだった

結果はというと

自己ベストでした!
1時間を切ることができた
こちらは過去のタイム

去年はフィニッシュタイム30時間台、一昨年は27時間と少し(天子カット)だったが、その時のタイムを更新できた


楽しかったけど、今年はレースの組み立てや、タイム的には本当に良いところが全然なかった、反省だらけだ

完全に自己満足だが、それでも最後は自分なりに頑張れた証を残すことができて良かった

霜山からの下りは気持ちを引き締めて慎重にゆっくりと下って行った

特に天上山から先のトレイルは急峻で注意が必要だ、気が抜けない

眼下の景色が徐々に近づいて、ロードへ出た

時計を見た、ロードは残り7キロほどありまだまだたが、何とか35時間台でゴールできそうだ

富士急ハイランド駅手前の踏切脇にあるガソリンスタンドの自販機でリアルゴールドを購入

店舗内には、おじさん3人がいて、レースの事などしばらく談笑

富士急ハイランドの脇を抜け、コニファーフォレストを過ぎれば残り4キロ

森中を進み、あと2キロ

そしてラスト1キロ
韓国から参加しているという若者に写真を撮ってもらった

ゴールには、チームメイトのとしちゃんが待っていてくれた



そしてフィニッシュ❗
35時間42分38秒
区間タイム
3時間23分58秒

いや~長かった
実際、思ったよりも本当に時間がかかってしまった

過去UTMFを通して1番キツかったのは初めてマイルを走った2014年だったけど、それと同じくらい大変だった

もし2014年に今年と同じような体験をしたらリタイアだったりかもしれない(笑)

今までの経験があって良かった、その経験が僕をゴールまで連れて行ってくれた

試行錯誤し何とかゴールまでたどり着く、そういった意味ではとても楽しいレースでした(出来ればあんまり苦労したくないけど)

ゴール後はとしちゃんにスプライトをおごってもらったり
ドロップバッグの回収をしてもらったり、富士山パーキングまで送ってもらったりと、お世話になりっぱなしだった

色々ありがとう

着替えたあとはふじやま温泉へ

湯船で完全に寝落ちした

仮眠のあと北麓公園へ戻って友人のゴールを出迎えた

友人、最後のゴールはざわちん

100mile、初完走おめでとう❗

フィニッシュ地点はたくさんの笑顔で溢れていた

みんなとてもカッコ良かった



もう少し続くかも
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