10月のピンクはアメリカ人のスルー率の低さの象徴。


おはようございます。英語を教えながら
英語の先生の先生をしています、ミツイです。


先日、我が家の男子たちがフットボールを見ていたので
私もふとテレビを観たところ、
「あぁ、10月になったんだなぁ」と思いました。

 

 

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(写真は数年前のものです) 

 

 

アメリカでは、10月になると
スポーツ番組の至るところで
「ピンク」を目にするようになります。

10月はNational Breast Cancer Awareness Monthなので
乳がんの国際指定シンボルの色(ピンク)に合わせて
その月は多くのスポーツ選手(特にアメフト)が
ピンクのユニフォームを着て試合をおこなうからなんですね。


 

アメリカでは
各月ごとにいろんなテーマを設けています。
 
例えば
3月はNational Women's History Monthでもあり
National Brain Injury Awareness Monthでもあります。
 
4月はChild Abuse Prevention Monthでもありますし
Autism Awareness Monthでもありますし
Crime Victims' Rights Weekもあります。
 
5月はALS Awareness Monthでもありますし
Haitian Heritage Monthでもあります。
 
6月はLGBT Pride Month。
7月はNational Ice Cream Month(ご存じでした?笑)。

 
こんな感じで各月にたくさんのテーマがあるんです。
ここにあげた月にも、もっとたくさんのテーマがあります。

そして、これらのテーマを無視しないんです。


学校では子供達がこれらのトピックについて話したり
こういった機関に募金をすべく、寄付金を募ったりします。
 
スーパーでも積極的に寄付金を募ります。
募金箱を設置するだけではありません。

会計時に「○○に寄付をしませんか?」と
ほぼ必ず、声をかけられるのです。

(もちろん寄付をするかしないかは個人の自由ですが)
 

 

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月に関係なく
例えば家族に乳がんになった人がいると
自分の車に
乳がんの国際指定シンボルのシールを貼ったりします。


「こういう問題に直面しているんだ」
「こういう問題を乗り越えたんだ」
「こういう問題をみんなに知ってほしいんだ」


いろんな思いがあるのでしょうが
とにかく問題に対して「スルー」をしないのです。

その問題を掲げ、自分の意見を公にするのです。



皆さん、おそらくご存じの通り
「好き」の反対は「嫌い」ではなく「無関心」です。

政治への無関心。
放射能問題への無関心。
戦争への無関心。
日の丸問題への無関心。
教育への無関心。
食に対する無関心。


皆さんは、どれかに当てはまりますか?

皆さんは、上にあげた全てのトピックに関して
熱く語れるだけの意見は持っていますか?


マザーテレサの名言で
"I was once asked why I don't participate
in anti-war demonstrations.
I said that I will never do that, but
as soon as you have a pro-peace rally, I'll be there."

というものがあります。

これは「反戦運動には参加しないが
平和運動になら参加する」というもので
その根底には「引き寄せの法則」が揶揄されています。

特定の物に対して強く反対するということは
その物にフォーカスするということ。

その物にフォーカスしているうちは、
その物の存在を認めているようなものですから

この場合だと「いくら反対だからと言っても
戦争に対してフォーカスをしていたら
戦争はいつまでたってもなくならない」という意味になるのです。


でも!!!!!

だからと言って戦争を無視して良いわけではありません。
戦争をスルーして良いわけではありません。

避けたいことから目を逸らしながら生きていくのは
別の次元の話。

少なくとも、マザーテレサは
「戦争に対しての意見」を持っていました。
ただ、それを多く語らなかっただけ。

「引き寄せの法則」を免罪符にして
無視していたのではありません。


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車を運転していて、
乳がんのシンボルのシールを貼ってある車を見れば
「あぁ、家族の誰かが乳がんになったのかな?」と思います。

自閉症のシンボルのシールが貼ってある車を見れば
「あぁ、家族の誰かが自閉症なのかな?」と思います。

自分の宗教のシンボルのシールを車に貼る人もいます。


我が家の近所には
毎年クリスマスの時期になると
クリスマスデコレーションと共に

「乳がん治療を終えてから○○年目!」という垂れ幕を
飾っている家があります。

当然、毎年
「治療を終えてから経った年数」が増えていきますので
毎年見ているこちら側としても
「今年も再発せずに済んだんだね」と思うわけです。

顔も知らない、全くの赤の他人ですが
やっぱり嬉しくなるのです。

そして、自分のことをも気を付けようと思うわけです。

きちんと定期的に検査を受けようと思うわけです。

スーパーで
「乳がんと闘っている人達への寄付をしますか?」と聞かれたら
「じゃあ5ドル。。。」と思えるわけです。


誰も何もしなかったら

誰も意見を発信しなかったら

実際に自分や身近な人がそういう問題に直面しない限り
「他人事」で終わってしまいます。

そういう人達への支援だって、成り立たないかもしれません。

忘れ去られてしまうどころか、
健康な人は、そういう人達の支援の必要性にさえも
気付かないかもしれません。


スルーをしないで
意見を持つということは
とても大事なことだと思うんです。

意見を発信するということは
とても大事なことだと思うんです。


アメリカが多様性である理由には
もちろん民族、文化の多様性もあるでしょうが、

こうやっていろんな立場にある人がいるんだということを
年がら年中、考えさせられる立場にあるからかもしれません。


最近はブログとか
個人で発信できる機会が多いので
意見の発信が、日本でもよく見られると思います。

小林麻央さんのブログもそうでしたね。
 
必ずしもブログで明け透けに
全てを書く必要はないとは思いますが、
スルーせずに意見を持つ、ということは
意識してみると良いのではないかと思います。

そうしていると、いざという時に
きっとあなたの視点や意見は
誰かに勇気を与える可能性が生まれるのではないかと思います。






ちなみに我が家は
NY出身の主人の影響でNew York Jetsファンです。笑
   

 

 

Happy Learning & Happy Teaching!


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