どうせ、この試合は 、粘ったてさー、勝てやしないんだからよー、何も、ここで無駄な力を使わずにさー、次の一戦にかけようぜ!
そうだ、いっその事、棄権しちまおうか!
おいおい、あんたら、そんなんで本当に、いいんか?
ったく、小ざかしい奴だぜ!
しかし、それでいて、結局、次戦だって、体力を使う暇もなく、あっという間にボロ負けしたっちゅー話じゃんかよ!
久々に汚ね~句が、来たね~!
しかし、どうでもいいけど、そのコート、なんで、そんなに荒んでだよ?
え!君らが、汚したんか?
まあ、仮に違うとしてもだ、先ずは、ゲームの前に、掃除だろ!
一体、どういう神経してるんだ!
ったく、最近の中年は、これだからダメなんだよ!
「とは言うものの、メチャクチャ腹へったな!」
「まあでも、仕方ないよ。ここのコート代高いんだから、切り詰めなきゃね!」
「うん。でも、昨日から何も食ってないからねー、さすがにクラクラしてきたよ!」
「バカヤロウ!そんなん言ったら、俺なんか、もう三日も絶食してんだぜ!」
「だ、大丈夫か?」
「何が?」
「いや、今、君、凄い勢いで、すっ転んでたから」
「ああ、そうなんだ…。ところで、ここは、どこ?そして、君は誰?」
「あ~あ、やっぱ、打ち所悪かったんだ。どうしよう、直ぐに病院行こう!」
「え!病院?なぜ?」
「だから、君は、今、頭を打ってだね、記憶が、一時的に飛んでるからだよ!病院で、至急、精密検査を受けなきゃ!」
「いや、しかし、その前に、この試合だけは終わらせとこうよ!ええと、確か、5-3の40-15で、俺がリードしていたと思うんだけど…」
「はあ?カウントは、しっかり覚えているんだ?」
せっかく、幸先よく、40-0まで行ったんだけどね。
でも、そっから、ついつい油断して、5連発くらっちまったぜ!
油断というかさ、君らのポジションに、先ず問題があり過ぎるよね!
なんで、そんなに折り重なるように、センターに固まってるのかな?
まあ、でも、どうせ、あれか、時間の問題でしたからね、君の髪は。
だから、この際、そういう理由にしといた方がいいかもね!
スタートこそ、珍しく歯車が噛み合っていたんだけどね!
でも、あれは、確か2G目の途中からだったかな、段々、息が合わなくなってきてさー、
4G目に入った頃には、すでにもう、会話すら、ろくに噛み合わなくなっちまってねー。
そして、終わってみれば、いつものように完敗よ!
もう、いい加減、奴とは、ペアを組みたかないよね。
「あ、やべえ」
「どうしたの?まさか、またガットが?」
「いや、今日はそうじゃなくてさ、振動止めがね、どっか飛んで行っちまってさ。困ったな~」
「じゃあ、僕のを貸してあげようか?」
「う~ん、でも、やっぱ、あれじゃないとな…
しょうがない、今から、また例のスポーツ屋へ、ちょっくら行って来るからさ、悪いんだけど、しばらく、一人でやっててくれない?あ、でも、今日は、球もいっぱいあるから、とことん、出来ると思うよ!」
「ああそう。じゃあ、それまで、一人もくもくと、やってるから、行ってきなよ!」
「うん。じゃあ、すぐに戻ってくるから。よろしく!」
それから数時間後…
通行人A 「ねえねえ、あの人、また今日も一人で来てるわよ!」
通行人B 「本当だ。でも、今日は、どうやら、彼、あんまり練習に身が入ってないみたいね!だってほら、吸い殻が、あんなに、いっぱい落ちてるいるわ!」
て、おいおい!もくもくとは、煙草の事だったのかよ!
駄目じゃん、コートで吸っちゃ!
それから、君達て、いつもいつも、解らないところだらけなんだけど、先ずは、なんで今日に限ってサーブ練をしないの?
それから、たかが振動止めを買いに行くぐらいで、なんでそんなに…
まあ、いいや、どうぞ勝手にやって下さい!