『JKと六法全書』・最終回 | なにわの司法書士の徒然草

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テレビ朝日金曜23時15分(関西では24時24分)のドラマ『JKと六法全書』

 

 

基本的には、1話ごとの事件の弁護と、幸澤沙良の母親の失踪を縦軸にした構成だったが

 

普通ならば最終回に母親の消息が明らかになってご対面ということになるはずなのに

 

最後までそれが無いという不思議なエンディング

 

さてさてこれはどういうことなのか

 

 

後半は、公園の水道水の汚染をめぐる国家賠償訴訟を数話にわたって描き

 

10年前に起きた同じような事件を、弁護士であった幸澤沙良の母親が調べていて

 

一方で、日向亘の父親で検察特捜部の高橋和也がその事件を担当していたということで

 

「検察官の息子と弁護士の娘のロミオとジュリエット」なんて煽り方もしていたわけだが

 

それほど強く対立するわけでも、裁判で丁々発止のやり取りがあるわけでもなく

 

そもそも幸澤沙良と日向亘は、好意を持っていたとしてもあくまで同級生

 

もう少しロミジュリを意識した脚本にしてもよかった気がする

 

 

そして最終回、国賠訴訟には無事勝利したわけだが

 

裁判が終われば母親のことを教えると言っていた生瀬勝久さんは裁判前に留置場で殺害され

 

血で書かれた壁のメッセージで母親が生きているであろうことは想像させるが

 

明確に生きているかどうかをはっきりさせることはないまま

 

母親の失踪に関する容疑で逮捕された父親の裁判もこれからなのに全く描かれず

 

もちろん幸澤沙良と日向亘の恋についても何も描くこと無く終了

 

もしかするとすでにパート2の製作を予定しているのかと思わせる終わり方

 

もしこれで続編や劇場版がなかったとすると、なんとも気持ちの悪いエンディングだった

 

 

基本的には明るいコメディ作品で、遊びの部分も多く

 

その最たるものは、離婚調停なのに調停室で柄本明さんと黒木瞳さんが派手な格好で

 

ラップを歌っているというバカバカしい場面だっただろう

 

ただ、最終回に明かされたように、母親が失踪して父親が指名手配されたことで

 

幸澤沙良の身を守るために10年以上も離婚調停をしているふりをしていたということで

 

一応はきちんと意味を持たせていたよう

 

また、幸澤沙良の決め台詞のようになっていた「私、失敗するので」の口癖も

 

ただの『ドクターX』の米倉涼子の決め台詞のパロディだけでなく

 

最終回に、証言台の高橋和也に対して「私たち、失敗するので」と語りかけ

 

それでも立ち上がってやり直せばいいと説得するシーンにつながってくる

 

そういう意味では、遊びのような部分もしっかりと考えた脚本だったような気がする

 

 

これまで他の作品で見た記憶のない幸澤沙良

 

今作をきっかけに他のドラマや映画でも姿を見ることになるのかもしれない

 

今作の放送中にも『ミラクル9』に出演していたのを見たぐらいで、まだ素性がよくわからず

 

ただ、『ミラクル9』で姿を見たときは、衣装のせいか、髪型のせいなのか

 

ちょっと老けたというか、大人っぽいというか、今作での制服やポニーテール姿とは違う印象

 

実年齢がいくつなのかもよくわからず、次の作品では全く異なる姿を見るのかもしれない