『先生さようなら』 | なにわの司法書士の徒然草

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日本テレビの深夜ドラマ『先生さようなら』

 

 

10年以上続く日本テレビ深夜のジャニーズ枠ドラマ

 

深夜枠ということもあってキャンセルはしやすかったはずだが

 

この1月期も無事放送スタート

 

本当の勝負は3月末の改編期ではあるが、まずはひと山越えた印象だ

 

 

今回の主演はSnow Manの渡辺翔太

 

一昨年の秋から昨年にかけては、SixTONESメンバーの連ドラ主演が目立ったが

 

この1月期は、テレビ朝日のジャニーズ枠の『恋する警護24時』の岩本照と

 

Snow Manの2人が主演

 

それに加え、宮舘涼太は『大奥』、深澤辰哉は『春になったら』にレギュラー出演

 

さらに、メンバーが主演する作品なので、今作と『恋する警護24時』の主題歌を

 

当然のようにSnow Manが担当しているが、驚くことに

 

櫻井翔が主演で、SixTONESのジェシーが出演している『新空港占拠』も

 

Snow Manが主題歌を担当と、実に今期連ドラ3作品で主題歌を歌っていることになる

 

このまま今年はSnow Manの年になるのだろうか

 

 

作品の方は、深夜ドラマにしておくにはもったいない映画のような構成

 

渡辺翔太を軸に、現在と高校時代の2つの時代を並行して描いていくことになる

 

こういう構成自体は珍しいものではなく、月9の『君が心をくれたから』でも

 

現在と高校時代の2つの時間を何度も行き来しながら描いている

 

しかし、その多くは「現在」に至る事情を説明するだけのものだったり

 

「現在」と「過去」のリンクを印象付けるためのものだったりするし

 

『君が心をくれたから』のように「現在」と「過去」の登場人物が同じだったりする

 

 

しかし、今作での「現在」と「過去」は、渡辺翔太が存在する以外にほぼリンクは無く

 

別々の2つの物語が並行して進行しているかのように流れていく

 

その2つの物語を結び付けているのは「高校教師と生徒の恋」

 

 

渡辺翔太の高校時代、地味で生徒にも不人気の国語教師、北香那が小説を書き溜めたノートを

 

渡辺翔太が拾ったことから2人の距離が縮まっていく

 

一方、美術教師になった渡辺翔太は、地味で目立たない女子生徒、林芽亜里が

 

廊下の絵を眺めていたところに声を掛け、こちらもこれから距離は縮まっていきそう

 

 

渡辺翔太が手の甲に書いてくれた犬のイラストを大事にしていた林芽亜里が

 

他の女子生徒にも同じことをしているのを見て、慌てて水道でこすって消す乙女心

 

男子はやっぱり苦手だと思っていたのに、渡辺翔太に誘われ美術室で絵を教えてもらう

 

帰り際には笑顔で「先生、さようなら」

 

 

学生時代の渡辺翔太は、北香那から小説の書き方を教えてもらうわけではないが

 

何もなくからっぽだった学生生活に、北香那にアドバイスされて得意な絵に目を向け始める

 

ここから、からっぽだった渡辺翔太の頭も体も北香那でいっぱいになっていき

 

2人が仲良くじゃれ合っていくその後の2人の様子が冒頭に描かれていたが

 

同時に霊安室で横たわる北香那の姿も映し出される

 

タイトルは、何気ない林芽亜里の帰りの挨拶でもありつつ

 

北香那を失った渡辺翔太の最期の言葉でもあるというわけだ

 

 

こういう構成は、映像にはしやすい一方で、漫画に描くとなると目が散って難しい気がする

 

どういう方法で描いているのか、ちょっと原作が気になってしまう作品でもある