『ジャンヌの裁き』・最終回 | なにわの司法書士の徒然草

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テレビ東京金曜20時のドラマ『ジャンヌの裁き』

 

 

これまでドラマで題材にされることがほぼ皆無だし

 

法律職に携わっていてもなかなかその内実に触れる機会のない「検察審査会」

 

こうしてその一端を知ることができたというだけでも有意義だった作品

 

もちろん、こんな風に事件の犯人探しまでするようなことはドラマならではだろうが

 

関係者を呼んで話を聞いたりするとはこれまで知らなかったことだ

 

 

ただ、ドラマとしてはあと1つも2つも物足りなさが残ったのも事実

 

何より、田中直樹の悪役というのがどうもしっくりこない

 

ただでさえ善人顔で頼りない雰囲気の田中直樹で、悪人を演じるのはコントの中だけの印象

 

いくらすごんだり不気味な表情をしてもコントにしか見えてこない

 

個人的な印象にすぎないのかもしれないが、個人的な感想として、はまってない

 

そして、田中直樹との対決だけでストーリーが進んでしまったので

 

ドラマ全体がはまらない印象になってしまった

 

 

玉木宏が漫画家だという設定をどう生かすのかという興味については

 

終盤に、いったんバラバラになった審査会のメンバーを説得して呼び集めるために

 

玉木宏が、メンバーそれぞれを動物として描き、これまでの審査会での出来事などを

 

漫画にしてラインで送るというのが、漫画家設定の面白い生かし方

 

変にリアルにし過ぎずに、登場人物が動物というのがちょうどいい塩梅

 

そのために、メンバーの役名の多くに動物の名前を入れたのがここで生きてくる

 

 

ただ、第1話で玉木宏が「正義は今だ」と、自身が少年時代に描いた漫画のヒーローの

 

決め台詞を言うシーンがあったので、これが毎回の山場での決め台詞になるのかと思ったが

 

その後はほとんど「正義は今だ」という場面が無かったのは肩透かしを食った気持ち

 

 

また、タイトルの『ジャンヌの裁き』のジャンヌダルクの意味するところは

 

玉木宏個人か、もしくは検察審査会のメンバー11人のことだと思っていたし

 

実際もおおよそそんな雰囲気でストーリーは進んでいただけに

 

最終回のラストで、玉木宏が桜井ユキに対して、「僕にとってあなたはジャンヌダルクです」と

 

言ってしまったのがどうにも余計な台詞に思えてしまった

 

ジャンヌダルク=庶民が巨大な力、体制に立ち向かっていく、というイメージとは

 

異なるジャンヌダルクの使い方

 

ドラマとしては、最後に玉木宏が桜井ユキに感謝の意を伝える言葉として

 

タイトルである「ジャンヌダルク」を使いたかったのだろうが、ちょっと違和感