『夫婦の秘密』 | なにわの司法書士の徒然草

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BS-TBS木曜23時のドラマ『夫婦の秘密』

 

 

2年ほど前に始まったBS-TBSのオリジナル連続ドラマ枠であるが

 

23時から再放送作品が放送されて23時30分からオリジナルドラマが放送されることもあり

 

これまでは30分枠で放送されてきたのが、今作は1時間枠と

 

枠としての方向性だけでなく編成の点でもまだ定まっていない様子だ

 

 

1時間枠への拡大の意気込みを感じるのは、これがオリジナルのミステリーということ

 

深夜ドラマ、特にBSのドラマでは、ほとんどが原作のある作品でオリジナルは珍しい

 

しかもミステリーとなると、矛盾のない脚本を作るにはかなりの労力も必要だ

 

一方で、主演の臼田あさ美以外にめぼしい出演者が剛力彩芽と宮本真希ぐらいと

 

キャストの方はBSっぽく深夜っぽい顔ぶれでもある

 

 

ミステリーの軸となるのはタイトル通り『夫婦の秘密』ということなのだろうが

 

夫婦揃って登場するのは臼田あさ美と豊田裕大の花屋の夫婦だけ

 

臼田あさ美の親友役の剛力彩芽は、夫はいるがパリの三ツ星レストランでシェフをしていて

 

第1話には登場せず、剛力彩芽が電話したりメールしたりするようなシーンもない

 

 

となると、冒頭に描かれ、その後も何度か映し出された、山中で人を埋める人物は

 

臼田あさ美と豊田裕大の夫婦なのか、しかしそれだとあまりにも安直

 

臼田あさ美のもとに架かって来る無言電話

 

豊田裕大に大口契約の代わりに何でも言うことをきくよう条件を出す宮本真希

 

それを何のためらいもなく受諾する豊田裕大

 

宮本真希の娘も、ナレーションを担当していて鍵を握る存在になりそう

 

 

こういうミステリー、特にオリジナル作品の例に違わず

 

第1話は怪しげなシーンや台詞を散りばめまくっての種まきに終始

 

全ての行動が怪しく見え、台詞のどれが真実でどれが嘘なのかも全くわからない

 

剛力彩芽がケーキ生地をこねている手元の映像さえもが不気味に見えてくる

 

「その町に住む美しい人がくれたその花には本当は毒がある」というナレーションが

 

冒頭とラストに2度語られたり、「死体を埋めた土には綺麗な花が咲くって言いますよね」

 

という少女の台詞が、なんとなくこの作品のテーマであるようには感じられる

 

第1話のラストで、臼田のもとに『あなたの夫の秘密を知っています』というメッセージが届く

 

よくある展開ではあるが、まずはここからストーリーが動き始める

 

 

とりあえず、誰かさんの作品のように安易に人が死んだりしないのはひと安心

 

インパクト重視でばらまいた謎を回収しないまま終わってしまうミステリー作品も多いなか

 

BS-TBSがどんな作品を作り上げたのか、お手並み拝見