『家政夫のミタゾノ』・最終回 | なにわの司法書士の徒然草

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テレビ朝日火曜21時のドラマ『家政夫のミタゾノ』

 

 

もともとが『家政婦のミタ』のパロディという一種おふざけで始まった作品だけに

 

最初から遊び心が満載だった作品ではあるが、ゴールデンタイムの放送になったからだろうか

 

今作ではいつも以上にふざけまくって、もはやストーリーよりも笑いどころ重視

 

これを真骨頂ととるのか、さすがにやり過ぎととるのか、意見はわかれそう

 

 

松岡昌宏が、数々のジャニーズメンバーが主演した『金田一少年の事件簿』の

 

「じっちゃんの名に懸けて」と言ってみたり、同じテレビ朝日の『ドクターX』さながら

 

松岡昌宏が依頼者に直接請求書を手渡したりするのはその関連性があるが

 

電気も通らない山奥に父親と男女の2人の幼い子供が移住する『北の国から』を思わせる設定に

 

「第一村人発見」や「森ときのこの神隠し」なんて言葉が飛び出したりすると

 

許可取りはしてるのかな、なんて心配もしてしまったし

 

最終回の冒頭で、桜田ひよりが部屋から2階の廊下に飛び出してきて

 

ナイフを手に「おじい様を殺してしまった」という『Wの悲劇』の名シーンを演じた場面は

 

ストーリーの流れで考えると、ちょっとやり過ぎたかなと思ってしまった

 

 

そのお遊びの最高潮は、冒頭で山本舞香が登場したシーンだろうか

 

現在同じテレビ朝日の『今日からヒットマン』で、相葉雅紀と共演している山本舞香だが

 

1つ前の第5シリーズで新米家政婦として出演もしていた

 

今回は姉妹店に勤務しているという設定で、桜田ひよりも「姉さん」だの

 

「あなたが元ヤン先輩ですね」なんて言ったり、とここまでなら第5シリーズとのコラボ

 

ところが、「これで掃除しろ」とマシンガンを取り出したり

 

「金曜日は毎晩11時15分から仕事なんすよ」と、『今日からヒットマン』を思わせる言動

 

しまいには、松岡昌宏は、相葉雅紀の役名である「十吉によろしく」と言うし

 

「『今日からヒットマン』の番宣シーン終わり」なんてはっきり言ってしまう

 

同じクールの他作品とコラボすることはよくあるが、宣伝までしてしまうのは初めて

 

どこか「ジャニーズがこんな時期だから?」なんてうがった見方もしてしまう

 

 

ドラマの内容的にもちょっと気になるところ

 

第1話が真正面からの家政婦の依頼ではなく、引越し作業の中の「家政婦パック」だったように

 

全体として家政婦として派遣されているという設定が少なかったような気がする

 

シェフが数人の客に自宅で料理を提供する際の手伝いだったり、イベントの手伝いだったり

 

選挙事務所の清掃中心だったりと、家政婦以外の依頼が実に多かった気がする

 

これまでは、家政婦としてその家に入り込んで、上辺だけの家庭を一度崩壊させて

 

その後に形を変えて再生させていく、という展開が基本だったが

 

シリーズも6作目となると、それだけでは設定のパターンが無くなってしまったのだろうか

 

 

新米家政婦の桜田ひよりが派遣されることが少なかったのも気にはなるところ

 

前作までは、伊野尾慧が派遣されずに事務所にいるということはあっても

 

女性の新米家政婦が事務所に残るというのは、放送中に妊娠が発覚した川栄李奈以外は

 

あまりなかったことのように思う

 

もしかすると、現在放送中の『あたりのキッチン』と撮影スケジュールが重なったのかなとか

 

「教えてミタゾノさん」のコーナーで松岡昌宏も言っていたが、ゴールデンになって

 

移動時間が増えた、つまりロケ場所が東京から離れた場所が多くなったようなので

 

そうしてロケ場所が遠い時には桜田ひよりは参加しなかったということなのかなとか

 

こういう点でもうがった見方をしてしまうことになった

 

 

『家政夫のミタゾノ』では、松岡昌宏の冒頭の語りや、中盤の家事の豆知識を喋るシーンで

 

後ろにいる出演者が自分で動きを止める「セルフストップモーション」が1つの笑いどころだが

 

今作では一度、その場面で赤ん坊が画面に映っているシーンがあって、

 

さすがに赤ん坊の動きは止まらず、松岡昌宏も

 

「さすがにこの子にはストップモーションは無理でした」と言ってしまうことになった

 

もしかすると今作で一番素直に笑えたのはこのシーンだったかもしれない