『ギフテッド Season1』・最終回 | なにわの司法書士の徒然草

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フジテレビ(東海テレビ制作)土曜23時40分のドラマ『ギフテッド Season1』

 

 

WOWOWが民放テレビ局と共同製作する連続ドラマは既にかなりの数の作品があるが

 

記憶にある限り、ほとんどが5話構成だったような気がする

 

『Season1』、『Season2』とは分かれているが

 

地上波の『Season1』とWOWOWの『Season2』が

 

時間を置くこと無く連続して放送されるので、言ってみれば両方で1つの作品のようなもの

 

だから5話ずつで合わせて10話、1つの連続ドラマ作品としてちょうどいい話数というわけだ

 

 

ところが今作、第8話まで放送された

 

この後のWOWOWの『Season2』が何話構成を予定しているのかわからないが

 

もし同じように8話構成なのだとしたら、1つの作品とするには長すぎる

 

通常のシリーズものと同じように考えた方がいいのかもしれない

 

 

実際にドラマの内容も、この『Season1』では

 

最初に提示された「浮所飛貴の母親の死の真相」というテーマに従って進行して

 

最終回で無事真相解明して事件解決

 

ラストに、刑事の小手伸也の「あいつが消えてから2年か」の台詞と

 

暗い部屋に怪しげにたたずむ田辺誠一の姿を映し出して『Season2』への布石を打った

 

『Season2』では、浮所飛貴の家にまつわる事件は離れて

 

この田辺誠一や、予告で登場した中山優馬を中心にした事件が描かれるようだ

 

『Season2』を地上波で見られるのがいつになるのかわからないが

 

こうして全く異なる作品になってくれるのであれば、WOWOWで2週間後に見始めるより

 

半年や1年先に地上波で見た方が、『Season2』感は味わえるかもしれない

 

 

浮所飛貴は、犯罪者を見るとその周囲に黒いもやのような影が見えるということで

 

それを利用して増田貴久が事件を解決するという設定だったが

 

こういう事件解決ものの場合、最初の数話はドラマの縦筋とは関係ない事件を描いて

 

この浮所飛貴の能力や二人の関係性、立場を明確にしておいて

 

中盤以降で縦筋を絡めていくというのが通常のパターンなのだが

 

今作の場合、序盤から早々に「四鬼」と呼ばれる浮所飛貴の実家の道場の師範代4人を

 

1人ずつ紹介するかのように、それぞれの周囲で事件が発生する形にしたのが

 

よかったのか悪かったのか

 

 

4人の人となりを紹介して、黒いもやが見える見えないということを通じて

 

母親の事件の犯人なのではないかと視聴者に怪しませなければならないことを考えると

 

こういう構成にならざるを得なかったのかなとも思うので、仕方ないといったところか

 

その犯人の方は、最初に怪しく見えた人物はだいたい犯人ではないというのがパターンだが

 

今作では、4人の中で最初に登場して、黒いもやも見えていた柏原収史が

 

他の3人のエピソードを描くうちに、浮所飛貴が信頼している様子もうかがえるようになって

 

どんどん容疑者の中心から外れていったのに、最終的には真犯人だったという

 

どこかドラマのパターンを逆手に取ったような展開

 

ちょっと一本取られた感じだ

 

 

今作を見ていて1つ浮かんだ疑問が、松井玲奈が演じるのが男性だということ

 

芝居をやっていて女性の格好をしているが、これは女役を演じているだけで

 

いわば歌舞伎の女形のようなものだという設定

 

この設定が生かされたような場面も無く、男だというなら松井玲奈を起用する必要もない

 

この設定のせいで、次の回に高月彩良がバンドマンという男っぽい姿で現れたときに

 

高月沙良も女っぽい男という設定なのかと思ってしまったが、こちらは実際の女性役

 

ということで、師範代が男でなければならないわけでもないのであれば

 

なぜ松井玲奈が女装の男だったのか、男っぽい口調で話すわけでもなく

 

ただただ見ている人が混乱するだけでは?と思ってしまった