北海道、白老のウポポイに行ってわかったのは、
「ややこしいことは語れないんです」
という空気が立ち込めていたこと。
国立である以上予想はしていたけど、
ここまで綺麗さっぱりとは、思わなかった。
戦いのことや、争いのこと。
痛ましいことや、悲しいことなど、
あったはずの事が、
まるでアク取りした後のしゃぶしゃぶ鍋みたいに、
何もかもすっかりすくい取られていて、
ちょっと複雑な気持ちで会場を後にしました。
ところが、その後に訪ねた「二風谷コタン」では、
アイヌの人々の生活が、生々しく再現されていて、
本当にここで、アイヌの人たちが暮らしていただんだなぁと、感じられるような空気感に少しホッとした。
興味深かったのは、捕まえてきた子熊を飼うための小屋。
雪に埋もれないように、高床式で建てられた熊小屋は、太い丸太で組み上げられていて立派。
そしてまた神の国へと送り返す時には、こんな風に飾り立てて...
子熊への愛が感じられる。
強烈なインパクトで今も心に残っているのは、
旅の最後に、空港へ向かう前、二風谷コタンの駐車場で瞑想した時のこと。
目を閉じて、「何かメッセージを下さい」
と心の中でお願いした瞬間、
風の音が大きくなり、木の葉のざわめく音がとてもリアルに意味深に聞こえて来た。
そして受け取ったのは、「あなた方と私たちはひとつです」というメッセージだった。
それは、「ワンネス」なんていう言葉では言い表せない感覚。
目に見えない細い糸で全部が繋がっているような、そんな不思議な感覚でした。
それはもう、好むと好まざるかに関わらず、
私たちは地球とも、植物とも、虫たちとも、
となりの誰かとも、全部繋がっているという事実を突きつけられた感じ。
そもそもひとつなのに、分離しようとしても無理なのに、
私たちは、垣根を作り、国境をつくり、
自分の殻に閉じこもろうとする。
そもそもひとつなのに・・・
なんだかすごく、無意味に思えて来た。
繋がることで自分がなくなってしまう恐怖。
調和することで、自分が没してしまうのではないかという不安。
自分の中にある、そんな小さな抵抗を手放せたらいいな、と思う。
今生をもっと自由に、もっと楽しくするために。
「AYNUコレクション 誕生のルーツを探る旅」
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