●飽くなき闘い!
(最近の「駄菓子」)
駄菓子屋のばばあは、自分たち仲間との争いに負けたくないので色々と考えたらしい。
当時は「防犯カメラ」などと言う物はなかったので、とても楽であった。
ただ、一つだけ怖いのは「鏡」だ。
これを上手に使われると、「ばばあ」が反対を向いていると油断していると、鏡を使って監視して居る事がある。
この日、朝から天気も悪く、今にも雨が降って来そうで気が進まなかった…。
はばあの作戦によりこっちの手はほとんど封じられ、仲間には不満が溜まっていた。
●ついに、「逮捕」?
(今の「駄菓子」)
とうとう、自分たち仲間は不満が爆発し、「違法行為」に走った。
「万引き」だ。
しかし、自分たちの行為は経験値豊富なばばあには到底敵わなかった。
(手鏡のつもり)
ずっと前から鏡で監視して居たのかも知れない。
仲間も自分も、5円か10円の品物をポケットに仕舞いこんだは良いが、心配でポケットから手を出せなかった。
これで簡単にバレた。
しこたま(30分も)説教され、「もう、二度としない事」を約束させられ何とか解放された。
ただ、ばばあの偉いところは、「親」にも「学校の先生」にも言いつけなかった事だ。
もちろん、「次にやったら警察呼ぶよ!」とは言われたが、「初犯」と言う事で黙ってくれていた。
ここで通報されていたら、自分たちはもっとグレてしまったかも知れない…。
仲間も自分も、ばばあに感謝すると共に「絶対にもうしない」と誓った。
今考えると小学生3年生を相手に警察を呼ぶなどとは考えられないが、当時の自分たちの頭には「逮捕」と言う言葉がちらついた。
子供達との知恵比べがばばあには生甲斐だったのだろう。
他人の子供でも、自分たちを孫の様に可愛がってくれていた…。
自分たちとの知恵比べのお陰で、ボケも防止出来たのだろうと思っている。
※「ばばあとの闘いシリーズ」では、老人女性の事を「愛着の意」を込めて敢えて「ばばあ」と呼んでいますが、どうかご理解下さるようお願いします。