見ているうちに、これちょっと登場人物多すぎでは?という気がしてきた。
まずあまり出番がない主役の菅原文太、いい役なのにこれまた出番が少ない安藤昇、折角出ているのに活かされてない鶴田浩二、薄い印象の梅宮辰夫、下っ端が似合わない小池朝雄、この中ではいい味出してる成田三樹夫と豪華なのに、なんか中途半端な印象。
若手の清水健太郎やジョニー大倉らの破滅行為にスポットを当てて別の映画にした方が面白かったのではという気さえする。
若手チンピラと、本場ヤクザ(本物含む)の境界線がはっきりしてしまっていて、同じ話に思えない。
夏純子は要らなかったのでは。
本筋よりも、チョイ役の俳優の印象が強烈だった。
まず全裸の殺し屋岸田森。
変態ではない。銭湯に現れるのである。これが本当にカッコいい。
次に易者・丹波哲郎。
台詞は「西、西だな」の一言で、10秒くらいしか出番がないが場違いの迫力の易者で笑う。
そして旅芸人の西村晃。
このパントマイムだけでも、この映画を観る価値あり。
酒瓶を割って口を血だらけにして喰らう演技、本当に素晴らしいので、是非観てください。