開国のかたち | 右岸だより

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 歳を取り、ヒマになりなり、昔やりたかったことを手掛けようと思っていますが、思うようにできません。そんな中で出来ることを探したり、出来るように工夫したりしてもがいている毎日を綴ってみたいと思っています。

開国のかたち 松本健一 毎日新聞

 明治維新の細かい事件をそこに絡んだ人を紹介しながらたどっていく。この世界に疎く勉強になった。多くの人が与えられた持ち場で誠意を持って真剣に取り組んだ結果、近代化が達成できたことを痛感する。どの一人がかけても、どの一人が失敗しても今の日本はなかった。

 明治維新いろんなことを教えてくれる。著者は「機」と言っているが、いわばタイミングだ。これが狂うとことは動かない。「思想」についても面白い見方をしている。ある時期有効は発想も時代が変われば弊害になる。例えば「攘夷」だ。ペリー来航時代には攘夷の旗のもと国が一致団結するのに役立った。しかし、軍備が整ったと言って、無分別に攘夷を実行に移したら大変なことになる。

 明治維新体験は日本の貴重な財産だ。今なお学ぶことが多い。