魔改造でXTリヤディレイラーと34TカセットをインストールしたカールトンE。
グラベルキング28cと相まって急坂やダートも厭わないロードバイクと化しています。


5700系トリプルがベース
クランク46/39/30 × カセット11-34Tとしている
リヤディレイラーRD-M772-SGSはカセット最大歯数34Tまで
通常走行ではフロントをミドルギヤ39Tに入れっぱなしで、フロントシングル的な
使い方をしているのですが、意外にもフロントディレイラーの調整がシビアで、
チェーンが設計上想定外のラインを通るためか干渉しやすく、
ロー側ハイ側共に音が出てしまうという状況になっています。
フロントシングルの快適さを味わっていることもあり、
フロントディレイラーなんかが有るから悪いんだと、シングル化に踏み切りました。
単純にフロント1枚化だけではオーバーオールギヤレシオが狭くなってしまうため、
他の2台と同様にカセットも11-42Tと大きなものに変更します。
10速カセットでこの歯数を実現するために、エキスパンダーコグを入手したり、
諸々の苦労をしたのですが、実は最近CS-HG500-10に11-42Tが出ていたんですね。
少々ハイコスト&遠回りな道を通ってしまいました。
■準備した物
●ナローワイドチェーンリング
absoluteBLACK OVAL CX 38T PCD110
ROVEと全く同じスペックの物。
もう楕円チェーンリングは手放せない。
在庫の都合で赤になってしまったが、上品なカールトンに赤を付ける訳にいかず
ROVEの黒と交換してもらうことにする。

●コンパクトクランク
FC-5750 172.5mm
トリプルクランクではチェーンリング穴がPCD130で付かずコンパクトクランク化。
5700系シルバーにこだわった。
幸いなことに極上品を入手。
●チェーンリングボルト
GIZAプロダクツ シングル用
全長6mmとのことでぎりぎり使用可なはずだったが、実物は6.5mmあり締結不可。
0.5mmならとヤスリで削ってみたが(一番下)、ネジが奥まで入らず結局使用不可能(>_<)

全長5mm 大陸製
やむなくこちらを改めて入手
●エキスパンダーコグ 42T
アルミ最強のA7075-T6材。
アルミでは摩耗が心配になるが、同じアルミのチェーンリングに比べれば使用頻度も歯面圧も低く問題ないでしょう。
それよりも海外通販で何で投げ売り状態なのか、フロントシングル化パーツのトレンドを良く調べるべきだった。

●カセットと単品コグ
CS-M771-10 11-36T
6600系カセットのの18Tコグ
これらを組み合わせて以下とする。
11-13-15-17-19-21-24-28-32-36
↓
11-13-15 -18- 21-24-28-32-36-42
●ディレイラーハンガーエクステンダー
●Bテンション調整用ロングボルト
M4×P0.8 25mmステンレスネジ
RDのカセット最大歯数を拡大するパーツ。
どちらを使用することになるか解らないため両方準備した。
メジャーなwolftooth製ロードリンクは高価だったため廉価品を入手。
●チェーンとKMCミッシングリンク
CN-6701
10速チェーンは、CN-HG95がSIL-TECで現時点最強と思われるが、CN-6701を買い溜めしてしまったので仕方ない。
●シフトワイヤー
PTFEインナーケーブル
現時点走行4800kmでMy交換基準5000kmが近づいており、ついでの交換。
●シフトケーブルアジャスター
JAGWIREインデックスアジャスター
ルーベからのお古を流用していたが、インデックスのノッチが摩耗して回ってしまうようになったため交換。
■組付け作業
●チェーンリング取付け

取付けをインナー側かアウター側か迷い(ROVEはシングル専用クランクで外側)、
チェーンリング裏側にボルト用座ぐりがあったため、インナー側に取付け
ちなみに締め付けは、ネジ面にしっかりグリスを塗布しておけば、
ナット座面の摩擦が勝つのでペグスパナは必要ない
●カセット組み立て
事前調査が足りなかったため難航・・・

カセット構成は 11,13,15,17,19=21=24,28=32=36
とアルミスパイダーで連結されており、19が外せないことが今さら判明
そこで「19=21=24」を外し、代わりに21と24の単品コグを入手しようと調べると、
NOVAで使用していたCS-4600 12-30Tに入っていることがわかった。

しかしこちらも大側7枚は3本のピンでカシメられていて分解不可能・・・
仕方なく、カシメをドリルで削り落とします。

寄せ集めで、総額軽く1万越えの11-42Tカセットが完成!

メッキの色がバラバラの美しくないカセットです
CS-HG500-10よりもずっと高くて手間も掛かっていますが、
HG500:433gに対し、本品:398gなのでOKとしておきます(苦笑
●ホイールにカセット取り付け

ロード軽量ホイールにこのサイズのカセットは、さすがに違和感ありますね
一番のキモとなるリヤディレイラーの取り付けと調整は、
かなりテンパっていて写真撮り忘れました・・・
結果としてはハンガーエクステンダーとロングボルトの両方を使用しています。
●外した部品

今回は重量変化も測り忘れてしまいましたが
カセット重量増加分よりも、
FD・ワイヤー・チェーンリングの減少分の方が大きいのは間違いなく、
全体では軽量化となっています
■いちおう完成!
●ハンガーエクステンダーとBテンションロングボルト

●ロー状態

チェーンは余裕を持たせて標準(アウター×ロー+2コマ)より4コマ長くしています
●トップ状態

●カセット裏側

アルミ製エキスパンダーコグはスピ-カーとなっているようで音が良く響きます
変速時の金属音はもちろんのこと、
比較的静かなはずのデュラのラチェット音も爆音となりました
■RALEIGH Carlton-E フロントシングル仕様(暫定)


完成っ!と喜びたいところですが変速性能がメチャメチャでした(涙
大コグによりガイドプーリー軌跡がカセット歯先から離れた影響が大きく、
ロー側はディレイラーに追従しますがトップ側が思うように動きません
まるでワイヤー調整が0.5速ずれたようにガチャガチャ鳴りっぱなしです
いつ変速するか分らず怖くてダンシングなんか出来ないし
そもそも公道を安心して走れるレベルではありません
フロントシングル化で快適化どころか現時点では全く逆効果です
とりあえず物としては形になったので区切りとして記事UPしましたが
変速性能改善は継続して行っていきます
そもそも自己責任の魔改造なので一発で上手くいくとは思ってなく
まあこの程度なら想定の範囲内です
改善プランとしては、
チェーンをコマ詰めしてチェーンテンションUP、
42Tは諦めて40T化 等
ハンガーエクステンダーの変速悪化は噂通りで、何とか外したいところです
最悪の場合36Tカセットをそのまま使うという妥協策もありますが
それだけは避けたいと思っています
18,09,21追記:
その後の経過は以下のようになり36Tで決着しました。
その1 カールトン変速性能改善経過
その2最終仕様 カールトンE シンプル・イズ・ベスト仕様 ←フロントシングルのメリット・デメリットも記載しています