■テレビに巨人戦、トレンディドラマのようなキラーコンテンツのない時代
昨今、テレビの視聴率の低迷が叫ばれて久しい。
1960年代の子供が好きなものとして「巨人、大鵬、卵焼き」といわれたのも今は昔、いまやドル箱といわれた巨人戦も視聴率10%を切る水準である。
ソース:
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/3978.html
(すいませんソースは適当です。)
1980年代後半~1990年代前半はバブル景気を背景に「東京ラブストーリー」、「あすなろ白書」、「若者のすべて」といったトレンディドラマブームが到来した。
浅野ゆう子、浅野温子の「W浅野」、山口智子、織田裕二、吉田栄作らが活躍したトレンディドラマ時代は20%超えのドラマが連発した。
そこまでではなくとも、1996年くらいであれば、火曜日の朝には巷のOLの間での共通話題は
『昨日のロンバケ見た?』
であったはずだ。
何しろ、ロンバケ放映クールには『月曜21時には街からOLが消える』という都市伝説が流れたくらいだ。
ソース:
しかし、今の若者はテレビを見ない。
■なぜ若者はテレビを見なくなったのか。
ソース:
http://g-yokai.com/2008/03/post-89.php
僕のぱっと思いつく仮説は
1.そもそも激務でテレビなんて見る時間がない人。(但し、これは昔から存在。)
2.最近のテレビがつまらない。ネットや本のコンテンツのほうが面白いから見ないという人。というのも、価値観が多様化して、どこも同じような番組ばかりやっている数チャンネルしかないテレビより選択的に自分の嗜好に沿う情報を得られるインターネットに比重が置かれるようになった人。
3.毎日新聞騒動を初めとする、「マスゴミ」への不信が高まり、マス情報なんて信用できなくなってしまった人。
4.テレビ自体には好きな番組もあるが、面白いテレビのコンテンツはリアルタイムで全部見るよりも、YouTubeやニコニコ動画でアップされるので、うまく編集されたコンテンツを好きな時間に見たほうが効率的だと考えるようになった人。
が増えたからではないか。
■では今でもテレビを見続けているのはどのような人たちか。
テレビを見る時間が長い人は学校の成績が悪いという相関関係があることは統計的にもある程度明らかになっているようだ。
http://blogs.yahoo.co.jp/toukatsuda/45232653.html
ただ、高齢者世代は昔からの習慣で、家に帰るとまずテレビをつける、という人も少なくないようだ。僕の大家さんもまさしくこのタイプで、訪問するとだいたいNHKのBSをよく見ている。
すると、以下のような仮説が成り立つ。
テレビをもっぱら見ているのは以下の世代が多い。
①昔からテレビをBGM的につける生活習慣が根付いた50代~80代の高齢世代(身近な例をどれほど一般化できるかはさておき)
②生活の娯楽・情報収集手段として、本やネットではなくテレビをメインとするある種の若者・ファミリー。
これに加えて、
③概して、テレビをよく見る人たちは家計水準も低い。
という傾向もあるようだ。
神戸大学発達科学部の調査によると、家計水準が高いほどテレビの視聴時間が短いという有意の相関関係があるとのことである。
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/repository/81000433.pdf
テレビマンとしては、こういった2つの世代をカバーするような番組を作らなければならない。
■老人と若者を同時に取り込む折衷策
なぜこんな話をしているかというと、久しぶりに今日テレビチャンネルを回しながら見かけた2つの番組になんとなく共通する点を発見したから。
NHK 日めくりタイムトラベル
http://www.nhk.or.jp/himekuri/
テレビ朝日 勉強してきましたクイズ
http://www.tv-asahi.co.jp/gariben/
見ていて思った2つの番組の共通点。
・番組のネタ: 昭和の事件や社会現象を振り返る、いかにも老人受けしそうなネタ
・番組の構成: 若者に人気のお笑い芸人(ギャラもまだ安め)をひな壇形式で並べ、番組進行・采配のうまい司会(島田のような)を起用して芸人にしゃべらせ、掛け合いをさせ、ときに泣かせる、最近多い構成手法。
老人受けしそうなネタで、構成は若者好きのタレントを集合させてしゃべらせる番組。
2つの番組からこれを全体に敷衍するのはいささか強引ではありますが、引き続きテレビファンでいてくれる高齢者と稀有な若者をどう引き止めていくかが、今テレビマンの喫緊の課題になっているのではと勝手に妄想しています。
ややおせっかい的な心配ではありますが、そういった方向性にそってテレビマンが邁進するとなると、「昔はよかった」的な過去回顧の番組(老人向け)、お茶の間エコノミストやタレントが言いたいこと言うだけのあまり付加価値のないニュース番組(従来型の比較的所得水準の低いファミリー、若者向け)、お笑い芸人が席巻する低俗な番組が今以上に横行することになるのか、と考えるとテレビの将来を悲観せざるを得ないという気持ちになってしまいますが、これは杞憂でしょうか。
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