渡辺元行革担当大臣の行動について | たまき雄一郎ブログ

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自民党の渡辺元行革担当大臣が、民主党が提出した衆議院の解散要求決議案に自民党議員の中でただ一人、賛成の意を示した。


私と渡辺さんには、一つの共通点がある。


それは、行政改革担当という、いわば政府の仕組みを変革する仕事を政府の中で担ったことだ。


彼は大臣という立場で。


そして、私は大臣を支える秘書として。


この行革という仕事は、いわば、「政府内野党」、「閣内野党」として、既存の政府の仕組みに疑問を投げかけ、それを変えていく仕事だ。


当然、霞ヶ関やその背後にいる、いわゆる「族議員」と激しいバトルを繰り広げることになる。


いわば、既得権益との戦いの最前線に立つ仕事だ。


総理や官邸からの命を受けて仕事を進めていくわけだが、なぜか、ときどき、後ろから矢が飛んでくる。


つまり、改革の最大の抵抗勢力が、官邸だったり自民党だったりするわけだ。


その都度、野党ならともかく、なぜ、与党や霞ヶ関に邪魔されるんだという思いに何度も陥った。


こうした経験をしたこともあって、私は既存の権力の中で、つまり自民党政権の中での行革に限界を感じ、3年前に霞ヶ関を飛び出した。ほんものの改革を実現するために。


渡辺大臣の今回の行動は、多分にパフォーマンスの匂いはするが、私も感じた自民党内で改革を進めていくことの限界を感じたことは確かだと思う。


私は、昨日決定された2009年度予算案を見て、やはり、政権を変えなければならないと確信した。


麻生さんは100年に一度の事態に対応する「生活防衛予算」だと胸を張るが、その言葉自体が、官僚(たぶん財務省)の用意したペーパーの読み上げだし、


もし、生活優先の予算というなら、福田総理の英断で決定した「道路財源の一般財源化」は、文字通り、福祉や教育など何にでも使える予算として、2009年度予算案に反映させるべきだったと思う。


しかし、結局は、道路関連にしか使えない「新型補助金」の創設で誤魔化されている。


とにかく、予算を作る政治家や政権を変えない限り、根本的に政策や予算は変わらない。


景気対策優先」ということを言い訳にして、既得権益の温存と焼け太りをこれ以上許してはならない。


この思いは渡辺元大臣にも共有していただいているのだと思う。


ただ、そう思うなら、是非、自民党を出てもらいたい。


私ごときが申し上げるのは大変僭越ではあるが、既存の政権の枠組みから出ない限り、本物の改革はできないし、国民の生活や雇用を守る政策も実現しない。


日本政府は、今、ダッチロールを続けている。


正常な飛行ルートに戻すためには、やはり、パイロットを変えなければならない。乱気流だからという理由でダメなパイロットに操縦かんを握らせ続けていると、とんでもない目的地に連れて行かれる恐れがある。


そしてパイロットの交代は、解散・総選挙によってしか成し得ない。


景気の回復が急がれるからこそ、一日も早いパイロットの交代が必要なのである。


乱気流の中の下手な操縦に、これ以上、国民は付き合う余裕はないし、付き合う必要もない。



「もう、変えないかん!」

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