東武鉄道8506Fの思い出 | さきた☆たまきのラウンドハウス・第二機関区(アメブロ版)

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管理人の好きな鉄道や旅、その他近況などを気ままに綴るブログです。

 前回の記事で、東武東上線開業110周年の話題から、10年前に催された100周年のイベント、そして翌2015年の8000系10両編成の引退イベントについてお話ししました。

 

 辛うじて関われた後者イベントのあと、偶然惜別乗車を2度もできたことを書きましたが、最後に乗ったのが下り方2両目の車両・モハ8506……。下り方のクハ8606と組んで、東武の事業車8506Fとして使われていたんですよね。それが先日(6/3)ついに廃車回送になったとかで…。東上線の入出場列車が秩父鉄道の電気機関車で回送されるようになったとすでに聞いていて、この事業車は…?!と思っていたら…そうだったんですね。

 

 

 

 写真↑は、乗り込んでからササッと撮ったもの。もとジモテツの車内では、鉄ちゃん的行動はしづらいなと思いつつ、最後だからとカメラを向けたのです。

 

 銘板には昭和40年(1965年)とあり、古参だったんだなと…。あとモハなのになんで運転台があるの?という疑問を実家にいる頃から抱いており、それで撮ったのが2枚目の写真なんです。だったらクモハじゃない?と乗る度に何度思ったことか。
 後日、この編成は秩父鉄道のATSを積んでおり、南栗橋の検修場へ入出場する列車を牽く際の事業車になっていることを知りました。ちなみにここの運転台は簡易だそうで、羽生方面に向かう際、先頭になるため設けられているようでした。

 

 そんな特別な役目を持つ編成だったとは…!『JR鉄子』である私は、どちらかというと私鉄には疎く、身近すぎる東上線にはとりわけ興味が薄かったように思います。たぶん余所者になって里心がつかなければ、知らないままだったかも……。

 

 翌年の2016年5月には、恒例の秩父鉄道「わくわく鉄道フェスタ」にこの8506Fがゲストとして呼ばれます。これは行かねばと思い、5月の帰省をこのイベントに合わせ予定、会場に乗り込んだ?のです。

 

 当日回送されてくる都合で展示時間が限られているようでしたが、私が行った頃には会場奥の線路に、ジオパークトレイン、三社トレインにはさまれて3本で並んでいました。撮影エリアにはほんとに人が多く、数年前の1000系(もと国鉄101系)のリバイバルカラー3本ぞろいのときを彷彿させました。

 なんとか最前列につき、並びの写真を…。会場内にはC58もいましたが、半分くらいは8506Fに気持ちが傾いていたと思います。

 

 

 近年、このイベントの行われる時季は晴れれば夏の暑さで、日影の少ない会場では2~3時間もいればヘロヘロになってしまいます。このときも然り…、昼過ぎで撤収を決めました。え?8506Fも…!(こちらは暑さには関係なく^^;)会場沿いの土手をゆっくり歩いていたら入れ換えを始めたのです。

 土手の下にはその様子を撮る人たちも…。そんな鉄ちゃん同士の会話も聞こえ、回送を追っかけながら帰るという熱心な人もいてちょっとびっくりしました。

 

 本線に向かう8506Fはモハ8506が先頭になっていました。10両編成で営業運転の頃は連結面でしたから初見、会場ではクハ8606がフロントでの展示でした。

 いわゆる『回送』での場面を一度も見たことのない私、種別も幕でしっかり出ており、堂々隠れ運転台からの走りをしっかり見送りました。

 

 営業運転の際、偶然乗ることができてお別れ、一年数ヶ月後秩父鉄道のイベントでの再会…。しかもねぐらへ帰るところをまたもや偶然見送れたという……。あらかじめ運用を調べた上ではなくて、偶然そうなったというのが『前回のめぐりあい』との共通点です。うれしさもひとしおでした…。

 

★写真…1、2枚目 2015.1、3~6枚目 2016.5