■介護業界の人手不足解消の切り札? 「パート介護士」 | タマちゃんの暇つぶし

タマちゃんの暇つぶし

直ぐに消されるので、メインはこちらです→ http://1tamachan.blog31.fc2.com/ 

講談社:2024.04.21介護業界の人手不足解消の切り札?正社員ではない「パート介護士」という働き方の「意外な可能性」より転載します。
 
貼り付け開始、

https://gendai.media/articles/-/128268

 

 

厚生労働省によれば、介護職員の必要数は2025年度は243万人、2040年度は約280万人になるとしています。それに対して、2019年度の介護職員数は約211万人で、このままいけば2025年度は約32万人、2040年度は69万人の不足が予想されています。

そのような人手不足の介護業界にあえて足を踏み入れたがのが、神奈川県横浜市在住の「さかもとままる」さん。〈借金3000万を背負うもIT業界で起業し大逆転…成功した経営者が「43歳で介護職に転身」した意外なワケ〉では、飲食店経営などで多額の借金を抱えながらもIT企業を成功させ借金全額返済、しかし自身の人生を見つめ直してパート介護士に転身した、さかもとさんの異色の経歴をご紹介しました。

本稿では、労働基準法の改正に伴いパート介護士が給与など福利厚生面でなぜオススメなのか、人手不足解消の鍵を握るのかを現役パート介護士である、さかもとままるさんにお話を聞きました。

労働基準法改正でパート介護士に追い風が吹く

2024年4月より労働条件明示のルールが改正されました。

1、就業場所・業務の変更の範囲(すべての労働者)
就業場所が一カ所か複数箇所か今まで明示する必要がなかったですが、明示する義務が追加されました。

2、更新上限の有無と内容+更新上限を新設・短縮する場合、その理由をあらかじめ説明すること(有期契約労働者)
労働雇用契約更新の有無、その内容、更新上限の新設・短縮する場合、その理由を明示。

3、無期転換申込機会、無期転換後の労働条件+無期転換後の労働条件を決定するにあたり、他の正社員等とのバランスを考慮した事項の説明に努めること
5年間同一場所で勤務している有期雇用者は、労働者側に有期雇用を継続するかまたは無期雇用に変更するかを選択可能になり、使用者側は明示しなければならないと変更。

加えて、今年の4月から労働者側が有期雇用から無期雇用に転換した場合同じ仕事をするのか、プラスアルファで別の仕事があるのか使用者側が明示する必要があります。使用者側にとって、より厳しい法改正です。


Photo by iStock

さかもとさんは、この労働基準法改正でパート介護士に追い風が吹くといいます。


「無期転換のルールは、使用者側と労働者側双方、意外と知らない場合が多い印象です。ただ、今回の労働基準法改正で何年経てば無期雇用になる権利があるのを明記しなければ、労働基準法違反になります。事業所の中には、法改正を知りながらそのまま運営しているところがあると思いますが、それがほぼなくなると予想します」(さかもとさん)

関連記事「クソ兄貴のせいで、お父さんが…」介護をしていた父が自殺、…


次ページ:介護職は正社員よりパートがオススメ?

介護職は正社員よりパートがオススメな理由とは

さかもとさんは、現在パート介護士で月10日勤務し、社会保険や税金が引かれて手取りは250,000円ほどになります。パートにしては高待遇と言えますよね。

そして、空いてる日や時間に単発バイトで働いています。その上でさかもとさんは、介護職は正社員勤務より無期雇用勤務(パート)の方がオススメと断言します。理由は下記の1~4です。

1、介護業界は正社員の副業を禁止する事業所が多いイメージですが、無期雇用なら自由に副業できる可能性が高い。
さかもとさんは、単発バイトのアプリを推奨しています。

2、1人が複数の介護施設で働くことが可能になって介護業界の人手不足解消にもつながる。

3、正社員とほぼ同一で有給休暇や社会保険など福利厚生がある。

4、介護業界は一部を除いてポストが少なくキャリアップがしにくく昇給が少ない。せいぜいフロアリーダー→主任→施設長ぐらい。なので、正社員でわずかな昇給で施設長するよりパートで自由に働いた方が自由で生産的。

次ページ:発信を続ける理由

Youtuberパート介護士が発信を続ける理由

さかもとさんは、Youtubeチャンネル「ままる介護士チャンネル」で今の介護業界を変えれば日本の未来は変わる」をモットーに、ここでしか聞けないような経験談やノウハウなどを発信しています。チャンネル登録者数は約3万人を記録(※原稿執筆時点)。

「介護福祉士の本音、高齢者の皆さん介護施設入居は地獄です」は、29万回再生、「なぜ介護施設に入ると急激に認知症が進行するのか?老人ホームに入居した利用者を実際に介護してみて感じた本当のこと」は19万回再生を記録するなど、介護分野で人気沸騰中のチャンネルです。

「介護業界の現実や未来をなるべく情報公開した上で、若い介護職の人たちに私のチャンネルを参考にしてもらってどんどん発信してほしいです。若手の介護福祉系のYoutuberが輩出されるきっかけになればと考えています」(さかもとさん)

筆者は30歳過ぎから長年、認知症祖母の孫介護を経験しました。その中で介護士の存在は欠かせませんでした。介護初期の頃は、介護施設に行くのを拒み続けたもののある介護士のおかげで家より介護施設を選ぶようになったくらいです(詳細は拙著『おばあちゃんは、ぼくが介護します。』にて)。

パート介護士という働き方によって、介護士の方々がより柔軟に働ければと思います。

 
奥村シンゴ
宝塚在住。「ヤングケアラー」、「就職氷河期ケアラー」、「ひきこもり」を経験。現在、介護・福祉担当ライター、関西経営管理協会講師、ケアラー・ひきこもり伴走支援団体「よしてよせての会」代表を務める。NHKおはよう日本、読売新聞などメディア多数出演。

​著書『おばあちゃんは、ぼくが介護します。』国際ソロプチミスト賞受賞者。
ツイッター @okumurashingo43
 

貼り付け終わり、