■ラブホから「体験」労働の誘い…清掃 | タマちゃんの暇つぶし

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日刊ゲンダイDIGITAL:65歳アルバイトの現実 ラブホから「体験」労働の誘い…清掃時に床に落ちたコンドームは素手でつかんだゴミ袋に 公開日:2024/01/18 06:00より転載します。
 
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/334847
 

ラブホ清掃編(3)


(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ
 
「一度体験しませんか」──。求人サイトを通じて、都内のラブホテルからこんなメッセージを受け取ったのは2023年7月のことだった。それまで数軒のホテルのバイト面接を受けてはいたが、実際に働いてほしいという要請を受けたのは初めて。何か持参するものはないかと質問メッセージを送ったら、「サンダルを持ってきてください」とのこと。どんな仕事なのか。興味津々で出かけた。

「面接及び体験にまいりました」とフロント嬢に告げると、すぐに店長の山田氏(仮名)が奥から現れた。

「わざわざすみません。場所はすぐに分かりましたか?」と気を使ってくれる。

 事務所が狭いということで、1階の客室に入って面談。私がうっかりベッドの上にカバンを置くと、「カバーをきれいにセットしたばかりなので、カバンはご遠慮ください」と注意を受けた。ベッドメーキングを学ぶ体験入店に来ながら無神経なことをしたと反省させられた。

 聞けばこのホテルも人手不足に悩んでいるとか。時給1100円とそれほど待遇が良くないため応募者が少ない。おまけに70代の清掃スタッフ(男性)がコロナにかかって休んでいるため、すぐにでも人を補充したいとのこと。現在は女性社員のご主人が暇を見つけて清掃を手伝っているそうだ。話を聞いているうちに緊急事態に直面しているという印象を受けた。山田氏が低姿勢で迎えてくれたのは、そうした背景があるからだ。

 革靴をサンダルに履き替えて仕事が始まった。40代くらいのベテランの牟田さん(仮名、女性)とトイレ掃除担当の三田さん(仮名、男性)に私を含めた3人で客室を回る。まずは枕と掛け布団のカバー、マットの敷布をはがす。作業の中で、掛け布団のカバーを包布と呼ぶことを知った。

 シャンプーやカミソリは客が残した未使用のものはそのまま使い、使用済みは廃棄して新品に取り換える。歯ブラシ、ヘアブラシ、髪留めなど10品近く、並べ方も決まっている。それも覚えなければならない。

 あれっと思ったのが、洗面台のプラスチック製のコップだ。使用済みのものを水道水で軽くゆすぎ、タオルで拭くのだが、そのタオルは客が置いていったもの。つまり使用済みタオルで拭くわけだ。よく「ラブホのコップは不潔」という声を聞くが、都市伝説ではなく、事実だったのである。

 他の部屋ではテーブルの上に弁当やつまみの食べ残し、缶チューハイなどが散乱。床の上に散らかっている。ラブホに来ると人間は開放的になるのか、遠慮なく汚していくようだ。

 床の上に何やらピンク色のものが見えたので近寄るとコンドームが。素手でつかんでゴミ袋に入れる際によく見ると、コンドームの中身は空っぽ。未使用だ。いったんはペニスにはめたが、射精しなかったのかもしれない。勃起不全だったのだろうか……。想像をめぐらしながら作業を続け、4時間働いたところで山田氏に呼ばれた。

「どうでしたか?」

「やりがいのある仕事だと思いました」

「たぶん明日は筋肉痛になると思います。気をつけてください」

 山田氏は4時間分の報酬として5000円くれた。帰りはいつも行くドトールの前を素通りしてコーヒーが一杯800円のカフェで休憩した。 (つづく)

(林山翔平)
 
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続き:

65歳アルバイトの現実時給1100円、ベッドのウンチ掃除も仕事のひとつ…翌日から来なくなる人も公開日:2024/01/19 06:00

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/334905
 

ラブホ清掃編(4)



(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

 
 
「ラブホテルの仕事は大変ですよ」

 都内のラブホのバイト面接で店長の小池氏(仮名)からこう言われた。

「時には汚物を片付けなければならないからです。深夜のお客さんはお酒を飲んで来店するので、部屋で嘔吐したりもします。床に吐かれたら、ノロウイルスなどが心配なので、窓を開け、数時間かけて空気の入れ替えをします。その間にモップなどで吐しゃ物を拭きとらねばなりません」

 飲みすぎてゲロを吐くのはシティーホテルでもあること。さらに聞くと、ラブホならではの汚物の話をしてくれた。

「スカトロプレーのためにラブホを利用するお客さんもけっこういるんです。バスタブの中や洗い場にウンチを残していくこともあります。ごくたまにですがベッドの上に残っていることもあり、そのときは掃除に時間がかかります」

 小池氏は年齢が30代前半。「スタッフに厳しく注意するのが苦手」という穏やかな性格。そのせいかウンチの清掃方法を聞いても口が重く、多くを語ってくれない。ただ「シーツ交換などで体力的にきつい上に汚いものまで処理するため、気分がめいって翌日から来なくなる人もいます」と説明してくれた。

 新しいスタッフを5人採用しても、半年以上勤めてくれるのは1、2人。人手不足のため落後者を見越してたくさん採用したいそうだ。ちなみに時給は1100円(2023年7月時点)だった。

 このラブホは清掃員もジーパンの着用はNG。理由は深夜にルームサービスを頼んだ客に食事などを届けることがあるから。客室を訪ねるのにジーパン姿ではだらしないということだ。それでも「遅いぞ」と客にどやされることがある。

■警察沙汰になることも

 たまに警察を呼ぶトラブルが起きる。そのひとつが料金の値切りだ。客が風俗嬢を部屋に呼んだはいいが、すぐに女性が帰ってしまうことがある。客は「女の子が出ていった。俺も帰るので宿泊をキャンセルして、ホテル代を返してほしい」と返金を迫るのだ。客は「まだ部屋に入って20分しか経ってないから」と言い張るが、ホテル側はそんな要求はのめない。「カネを返せ」「返せない」と、らちが明かなくなり警察を呼ぶ。さしもの厚かましい客も警官2人に囲まれると素直にカネを払って退散。そんなことが年に1、2回起きるそうだ。

 小池氏に風俗嬢が帰っていった理由を聞くと、こう話してくれた。

「一番多いのがお客さんが女性に高圧的なしゃべり方をしたり、『しょせん風俗嬢だろ』と見下した言い方をする場合です。『本番させろ』としつこく迫り、レイプまがいに挿入しようとするケースもあるようです」

 このラブホは宿泊が1万4000円と比較的料金が安い。小池氏によると、お手頃価格のホテルの客ほど金銭にせこいという。金欠ぎみの客がなけなしのカネで最大限に楽しもうとするから、風俗嬢に無理難題を突きつける。その結果、女性に逃げられ、払った宿泊料金を取り返そうとしてトラブルが発生する。

 ちなみにこのラブホは月に130時間働く人は労災保険に入ることができる。また200円の自己負担で500円の弁当を食べられるシステムも完備。それでも定着率は良くない。 =つづく

(林山翔平)
 
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