■#八王子の恥 萩生田光一が喧伝する「理不尽な話」 | タマちゃんの暇つぶし

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MAG2 NEWS:#八王子の恥 萩生田光一が喧伝する「理不尽な話」の仰天中身。政倫審から逃亡、要職にしがみつき“ネオ安倍派”再興狙うか2024.03.01より転載します。
 
貼り付け開始、

https://www.mag2.com/p/news/594069
 
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自民党の萩生田光一前政調会長に「反省」の二文字はないようです。萩生田氏は、逮捕・起訴された安倍派3議員に次ぐ「5年で2728万円」もの裏金を受領しながら政倫審への出席を拒否。有権者から「 #八王子の恥 」とこき下ろされても東京都連会長のポストにしがみつくなど、旺盛な権力欲は健在です。「派閥とカネ」について被害者面で語る萩生田氏は今、いったい何を目論んでいるのでしょうか?メルマガ『国家権力&メディア一刀両断』の著者で元全国紙社会部記者の新 恭さんが詳しく解説します。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題「東京都連会長の座を死守する萩生田氏の衰えぬ権力志向」

萩生田光一がしがみつく「自民党東京都連会長」の座

派閥からパーティー券売り上げの裏金をたんまり受け取っていたことが発覚した萩生田光一氏は、その責任をとってやむなく自民党政調会長をやめ、安倍派の解散によって派閥領袖になる夢も泡と消えた。

だが、なんとしてもしがみついておきたい役職がある。自民党東京都連の会長だ。

裏金キックバックをもらっていた安倍派議員は各地で県連会長の辞任を表明しており、その流れからいくと、萩生田氏もまた都連会長を退かねばならない空気だったが、2月16日に開かれた都連の総務会で役員の改選を先送りにし、ひとまず退任を回避できることになった。

「重要案件を抱えている中で辞める事の方が迷惑をかけるとの選考委員会の皆さんの判断で、もうしばらく頑張る事になりました」と萩生田氏は自身のブログ「はぎうだ光一の永田町見聞録」に書いている。

反省ゼロの被害者ヅラで「すごく理不尽な話」を披露

党内には、萩生田氏ら安倍派幹部の離党や議員辞職を求める声もあるが、もちろん萩生田氏にその考えはない。

2月9日発行「文藝春秋」3月号の座談会記事「『派閥とカネ』本音で語る」では、むしろそうした党内の声や世論に反発するかのような発言がみられる。

「検察が期待値を上げたことで『この人たちは悪いのに助かった』みたいに思われるのは、すごく理不尽な話です」

 

「党の中で一定程度謹慎しなければという思いはあります。ただ当事者としては言いづらいのですが、自民党は、失敗は失敗としてもう少し寛容に、『まずかったけど頑張れよ』と言ってくれる政党かと思ったら、党内からも『処分、処分』と言われて……。(中略)“生贄”を出さないと終わらないような雰囲気になっていて、ちょっと寂しいなと思います」

心底から反省している人間の弁ではない。犯罪という認識はないようで、一定期間だけ謹慎すればすむと思っている。「失敗」しただけなのだから、もう少し寛容な扱いを、という甘えた考え方だ。

だから、東京都連会長の座だけは、どんなことがあっても死守するつもりなのだろう。

萩生田光一が小池百合子と悪魔合体する日

自民党東京都連というと、かつては“都議会のドン”と呼ばれた内田茂都議が幹事長として長年にわたり実権を握っていた。

自民党の都知事、都議はおろか、都選出の国会議員の公認を決めるのさえ事実上、党本部ではなく内田氏という、奇妙な力関係が続いた。

小池百合子氏が「どこで誰が何を決めているのかわからないブラックボックス」と都連を批判して2016年の都知事選に出馬し、内田氏が推す自公推薦の増田寛也氏らを撃破したことは記憶に新しい。

内田氏は2017年に都議を引退した後も最高顧問として都連内に強い影響力を保ったが、21年3月に最高顧問を辞任し、翌年12月、死去した。

萩生田氏は21年12月、ようやく内田支配から脱した都連の会長に就き、その後、党政調会長にもなって、党内における勢力を拡大していただけに、いまさら“一兵卒”に戻りたくはないだろう。

しかも東京では、4月に衆院東京15区の補選、7月に都知事選をひかえており、総理への夢を捨てきれない小池百合子都知事が国政に転じるか、都知事として3選をめざすのかが注目されている。

そのカギを握るのが、萩生田氏との関係だという見方も強い。

小池都知事は今年1月の八王子市長選で自公推薦候補の応援演説にかけつけ、萩生田氏に急接近したといわれる。八王子市は萩生田氏のお膝元だ。自公候補は裏金事件の影響で苦戦を強いられたが、終盤に小池都知事の応援を受け、逆風を跳ね返した。

昨年の江東区長選でも両者は“共闘”しており、もともと安倍派の衆院議員だった小池氏を萩生田氏が担ぎ出す可能性がないとはいえない。

萩生田氏が都連会長留任にこだわる理由はそのあたりにもありそうだ。改選を先に延ばし、裏金問題の鎮静化を待つハラなのだろうが、そううまくいくだろうか。

検察OBが指摘、「萩生田の裏金」に重大な違法性

萩生田氏は直近5年間の不記載額が計2728万円にものぼっている。逮捕・立件された安倍派の3議員に次ぐ多額の裏金受領者だ。

そのうえ、代表をつとめる自民党東京都第24選挙区支部は、収支報告書を訂正したものの、その内容たるや国民を愚弄するものだった。

「収入総額」「前年からの繰越額」「支出総額」「翌年への繰越額」の欄の数字に二重線が引かれ、いずれも「不明」と書き込まれていたのだ。

これについて、「収支報告書の虚偽記載であり、政治資金規正法違反で告発される可能性がある」と自身のYouTube番組で指摘するのは検察OBの若狭勝弁護士だ。

若狭氏はなぜ「虚偽記載」と断定するのだろうか。「事務所スタッフにカネの管理を任せていて詳細まで把握していなかった」という萩生田氏の弁明がウソだと見抜いているからだ。

若狭氏が2017年10月に政界を引退した後に出版した「若狭は見た! 議事堂内の「清濁政治」」という著書に、派閥パーティー売上のキックバックを問題視しているくだりがある。下記はその一部。

都道府県単位の支部や派閥主催に係る政治資金パーティである。その場合、そこに所属する議員等に販売ノルマを課した上でパーティ券を各種団体・支援者等に販売する。そして、そのノルマを超えて多くのパーティ券を販売した議員には、販売手数料ないし功労金の名目で、主催者側から、パーティ券販売価格の一定割合額の現金がバックで渡される。

若狭氏は「私は安倍派ではなかったが、安倍派の人たちから見たり聞いたりして、そうした裏金作りが常態化していたことを確信した」と述懐している。

つまり、常態化していて他派閥の議員でさえ知っている裏金作りを萩生田氏が把握していなかったはずはないというわけである。

「霞が関は俺の支配下だ」萩生田光一の権力欲

若狭氏は、小池百合子氏が自民党を離党して都知事選に立候補したさい、自民党の衆院議員(東京10区)でありながら、自民党都連の推す増田候補ではなく小池氏を支持したいきさつがある。その人が、都連の現会長である萩生田氏を批判することには奇妙な因縁を感じるが、若狭氏の指摘に説得力があるのは確かだ。

ついでながら、議員時代に自民党都連に所属していた若狭氏が、萩生田氏に「権力志向」を感じたと書いている一節があるので、紹介しておこう。

萩生田氏は安倍政権の内閣官房副長官だった2015年10月、内閣人事局長に就任した。それからしばらくして、自民党東京都連の会食があり、若狭氏も出席したが、その席上で参加者を前に、萩生田氏は次のような趣旨の発言をしたという。

これで霞が関は俺の支配下だ。霞が関を牛耳ることができる

かつて霞が関官僚は、専門的知識を武器に“お飾り”の大臣を操って、政治権力をコントロールしていた。そのため、天下り組織の膨張などによる税金の無駄遣いが横行し、行政改革の必要性が叫ばれた。

内閣人事局長は、各省庁の幹部の人事権を一手に握り、国の運営を官僚主導から政治主導に転換するのが目的で設けられたポストではあるが、「霞が関は俺の支配下だ」といってしまえば、おしまいである。

実際に、その後、わが国の官僚の間には官邸の意向を忖度する病が蔓延し、森友学園問題における佐川理財局長のようなケースを生んだ。

加計学園・獣医学部新設をめぐっても、当時の安倍首相の権力乱用が疑われたが、首相の意向を実行するよう文科省に圧力をかけたのは官房副長官、萩生田氏だった。

省益優先の官僚体制を打破するのはいいが、そのかわりに官邸支配が暴走して権力の私物化が進んだ顕著な例となった。

「 #八王子の恥 」は日本の恥、萩生田氏の退場を

萩生田氏はいま、どうやって巻き返しを図るかで頭がいっぱいに違いない。

党東京都連会長の座に踏みとどまり、安倍派を再興するチャンスをうかがう。そのために4月の衆院東京15区補選、7月の都知事選を主導して勝ち抜き、9月の党総裁選を前に有利に立ち回ろうともくろんでいるはずだ。

しかし、われわれ一般国民はそれを黙って見過ごし、権力のためなら平気でウソをつく政治家をのさばらせておいていいのだろうか。裏金作りを他人のせいのように言う厚かましさに慣れてしまったら腐敗政治はなくならない。

真摯に反省することもなく、潔く自らの身を処すこともできない政治家には、有権者の投票行動によって、政治の世界から退場してもらうしかない。

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image by: 萩生田光一公式サイト

 

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