■VISAが金融業界で最強の企業になると言える理由。 | タマちゃんの暇つぶし

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マネーボイス:VISAが金融業界で最強の企業になると言える理由。ビル・ゲイツは「いずれ銀行はなくなる」と言っている=鈴木傾城氏2024年2月24日より転載します。
 
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https://www.mag2.com/p/money/1418729
 

VISAは、AppleやMicrosoftやGoogleやAmazonのように大騒ぎされる企業ではない。しかしVISAは世界で13億人の利用者を持ち、クレジットカード業界では40%のシェアを誇る世界でNo.1のクレジットカード会社である。アメリカのどの銀行よりもVISAのほうが時価総額が大きい。(『 鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編 』)

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プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。

信頼できる電子決済はクレジットカード業界が掌握

私はかなり長い間、auじぶん銀行のカードをAppleWatchに登録して、QUICPayで電子決済をしていた。QUICPayはJCBの提携先が展開する決済サービスなのだが、クレジットカードと連携させることで決済できる仕組みになっている。

私はこのQUICPayにauじぶん銀行を連携させていたのだが、先日、三井住友銀行のOliveにくら替えして、以後はQUICPayからiDに決済が変わった。

このOliveなのだが、クレジットカード・キャッシュカード・デビットカード・ポイント支払いが1枚でまとまって支払いによって使い分けができるので、こうした支払いのコントロールをやりたい人にはうってつけのサービスである。

それで、よく見てみると決済システムの根幹はVISAが担っていて、VISAにライセンスフィーが入るのだった。VISAは世界で13億人の利用者を持ち、クレジットカード業界では40%のシェアを誇る世界でNo.1のクレジットカード会社である。

日本にいたらまだ現金を使っている人が大勢いるので自覚がない人も多いが、もうすでに決済は「紙幣・硬貨の時代」から「電子決済の時代」へと移り変わっており、この流れは止まることがない。

日本は今年7月に新紙幣を出すと言って喜んでいるが、メインはもはや紙幣ではない。紙幣はもう時代遅れの傍流なのである。

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今後は電子決済の時代だ。では、ビットコインなどの暗号通貨がそれを担うのかと言うと、今はまだこんなものを決済に使っているところはないし、あっても希有だ。

信頼できる電子決済はクレジットカード企業が掌握していると言っても過言ではない。その頂点に立っているのがVISAである。

すでにVISAはFinTechの最先端を走っている

欧米ではFinTech(ファイナンス・テクノロジー)の企業としてPayPalやBlock(旧Square)などが有名なのだが、すでにVISAはFinTechの最先端を走っているとも言える。

この企業の時価総額を見ると、現時点で5,451億ドルとなっており、これは日本円で見ると約80.32兆円である。ちなみに、時価総額5,451億ドルというのは、どれくらい巨大なのかというとアメリカで代表する銀行群と比べてみれば分かる。

VISA:5,451億ドル
JPモルガンチェース:4,917億ドル
バンク・オブ・アメリカ:2,575億ドル
ウェルズ・ファーゴ:1,762億ドル
シティグループ:1,011億ドル
(2024年1月23日時点の時価総額)

VISA INC A<V>月足(SBI証券提供)

VISA INC A<V>月足(SBI証券提供)

驚いたことに、アメリカのどの銀行よりもVISAのほうが時価総額が大きい。日本でよく知られているアメリカの銀行と言えばバンカメ(バンク・オブ・アメリカ)だが、VISAはそのバンカメの2倍以上の時価総額である。シティグループと比べたら5倍以上の規模となる。

日本最大の銀行は三菱UFJ銀行だが、時価総額は約16.22兆円である。VISAは約80.32兆円なので、やはり約5倍以上の時価総額であることがわかる。

VISAという企業は私たちが思っている以上に巨大である。すでに紙幣・硬貨よりも電子決済がメインストリームになっており、今後も紙幣・硬貨を駆逐していくのだと考えたら、なぜVISAがこれほど巨大なのかわかる。

VISAはAppleやMicrosoftやGoogleやAmazonのように大騒ぎされるわけでもなく、CEOがスターのように扱われるわけでもない。しかし、そのビジネスは非常に堅牢で、決済システムは1秒も止まることなく動き続けている。

Next: またも時代遅れ?日本の決済システムはどうなるのか

日本の決済システムはどうなるのか?

日本ではQR決済みたいな手間もかかればセキュリティも低い決済システム(コード決済)が広がっていたのだが、こういうのは時間が経つにつれて駆逐されていき、もっとシンプルで分かりやすい決済システムに統一されていくことになるはずだ。

コード決済は、具体的に言えば「PayPay」「au PAY」「楽天ペイ」「d払い」などに代表されるものである。QRコードやバーコードを読み取って支払いをするものだが、「PayPay」などは莫大な宣伝費を使って広めたのでこれを使っている日本人も多い。

こうした「コード決済」とは別に、今、世界で最も使われている決済は「タッチ決済」と呼ばれるものである。「タッチ決済」はカードやスマートフォンなどを専用のICカードリーダーにタッチして使う。

いくらコード決済が宣伝されても使いにくいものは使いにくいので、時間が経てば間違いなくタッチ決済が主流になっていく。そして、決済市場は日本だけではなく全世界でタッチ決済に統一されていくはずだ。

タッチ決済と言えば日本では交通系電子マネーである「Suica」「PASMO」などがよく知られているのだが、この交通系電子マネーというのは金額をチャージして使う方式なので、これまた手間がかかる。

そのため、もっとも使い勝手がいいのは「VISA」「Mastercard」「JCB」などのクレジットカード系のタッチ決済である。今、日本で混乱状態にも見える電子決済の乱立の中で、結局は最後にはクレジットカード系のタッチ決済に統一されていくのだと私自身は考えている。

中でも強いのが「VISA」と「Mastercard」で、世界的なシェアを考えると、やはり「VISA」が日本の決済システムでも標準(デファクトスタンダード)になっていくのではないか。

日本のキャッシュレス化はまだ40%

私自身はiPhoneのiDでVISAの決済システムを利用している。つまり、スマートフォンでタッチ決済を行っている。タッチ決済に慣れていくと、もう現金での支払いが非合理に感じてやってられなくなる。

インターネットでの買い物とスマートフォンの普及でキャッシュレスに慣れた多くの若年層は、誰に言われるまでもなくスマホでタッチ決済を行っているはずだ。それでは、スマートフォンを使えない高齢者はタッチ決済ができずに紙幣・硬貨を使うしかないのかと言うと、そんなことはない。

銀行のカードやクレジットカードでもタッチ決済を使うことができるように整備されてきている。「クレジットカードを使いたくない」という人のために「デビットカード」でのタッチ決済もできる。

現在、日本でのキャッシュレス化は全決済の40%近くに迫っているのだが、まだまだ残りの60%は紙幣と硬貨で支払いをしている。その多くは高齢者であるのは間違いない。高齢者こそわかりやすいタッチ決済に移行すべきだろう。

そのタッチ決済を担うのがVISAであるということは、日本だけを見ても今後もVISAのビジネスが延び続けることを意味している。

ビル・ゲイツは「いずれ銀行はなくなる」と言った

日本では2010年からを見ても、クレジット業界取り扱い残高はほぼ右肩上がりで延び続けており、2010年は34.4兆円だったのが、2021年は69.1兆円にまで膨らみ、ほぼ2倍の規模となっている。それでもまだ現金を使っている人間が60%もいるわけで、伸びしろはまだまだある。

VISAは日本だけではなく世界中で決済システムを提供し、増え続ける決済に対応する能力がある。

ビル・ゲイツは「いずれ銀行はなくなる」と以前から言っているのだが、銀行がなくなってFinTechが取って変わるというのであれば、要するに「VISA」が金融業界最強の企業になるのではないかと私は思うようになってきている。


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本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2024年2月22日)。
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
 
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