■史上最大の霊長類「ギガントピテクス」の絶滅の謎が明らかに | タマちゃんの暇つぶし

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カラパイア:史上最大の霊長類「ギガントピテクス」の絶滅の謎が明らかに 2024年01月13日より転載します。
 
貼り付け開始、

https://karapaia.com/archives/52328697.html
 
ギガントピテクスが絶滅した理由が明らかに
 今から約200万年~30万年前、 体長約3m、体重が300kg以上にもなる地球史上最大の霊長類が「ギガントピテクス(Gigantopithecus blacki)」が存在した。

 余談だが2005年版の映画、キングコングは、ギガントピテクスから進化した大型類人猿という設定になっている。

 話を戻そう。大型類人猿である彼らはなぜ絶滅してしまったのか?最新の研究結果によると、環境の変化に適応できなかったからだという。

 森の暮らしに特化していたとされるギガントピテクスだが、それが仇となる。

 70万~60万年ほど前に森の様子が変わり始めると、栄養価の高い食べ物が手に入らなくなり、だんだんと地上から姿を消していったそうだ。
 

巨大なギガントピテクスはなぜ絶滅したのか?


 中国南部など、主にアジアで化石が発掘されている「ギガントピテクス(Gigantopithecus blacki)」は、史上最大の霊長類でありヒト上科動物だ。

 もし現在も生きていたとすれば、ビッグフットやイエティのようなUMAを思わせたかもしれない。ゆえに、こうした未確認動物の正体だとする説もある。

 いずれにせよ、見る者を畏怖させただろうギガントピテクスは約30万年前に絶滅してしまった。そしてその理由は謎に包まれていた。

 というのもこの時代、他の霊長類はきちんと生き延びているのだ。

 なのに強大なギガントピテクスは生き残れなかったのはなぜなのだろう?
 
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ギガントピテクス・ブラッキー(G.blacki)を身長180cmの人間の男性。比較のために二足立ちになっているが、実際は四足歩行だったという / image credit:Discott / Wikimedia Commons
 

ギガントピテクスが生きていた時代の環境を再現


 その謎を解くために、中国科学院古脊椎動物古人類学研究所をはじめとする国際研究チームは、ギガントピテクスの化石が現れ始める200万年前と、絶滅した30万前の環境を再現してみることにした。

 手がかりとなったのは、中国南部、広西チワン族自治区にある洞窟22ヶ所で発見された化石と堆積物サンプルだ。これはギガントピテクスが生息していた全地域を網羅する最大級のコレクションである。



 化石だけで、その生き物が絶滅した理由を特定することはできないが、それでも姿を消した時期が正確にわかれば、当時の状況をより詳しく知ることができる。

 そして今回の研究では、いくつかの年代測定法から示された157の放射年代に基づき、ギガントピテクスの絶滅は29万5000年~21万5000年前だろうと推定された。

 また花粉の分析からは、ギガントピテクスの絶滅に先立ち、中国南部の森林が大きく変化していたらしいことが明らかになった。

 もともと彼らが暮らしていたのは、木々が鬱蒼としげり、水や果物がたっぷりあった森林だ。

 ところが70万~60万年ほど前から季節の変化が大きくなり、森の様子が変わり始めたのだ。乾燥が進み、森が開けていく一方、火事が起こりやすい草原が広がっていった。
 
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ギガントピテクスの化石が発見された洞窟のある森 / image credit: Yingqi Zhang (IVPP-CAS)
 

ギガントピテクスは環境の変化に適応できなかった


 ギガントピテクスの破滅を招いたのは、このような気候の変化であるようだ。その証拠は彼らの歯に残されていた。

 ギガントピテクスの歯を一番近い親戚である「チャイニーズオランウータン(Pongo weidenreichi)」と比べてみたところ、彼らが環境の変化にうまく対応できなかったらしい痕跡が見つかったのだ。

 その歯からは、絶滅に近づくほど慢性的なストレスの形跡が色濃くなっていることがうかがえた。

 どうやら森林が開けて乾燥するほどに、食事はより栄養価が低く、しかも単調になっていったようだ。こうしてギガントピテクスはだんだんと数を減らし、生息範囲も狭まっていった。

 一方、オランウータンは、環境の変化に合わせて体格・行動・生息地を変えていった。
 
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ギガントピテクスの下顎骨の化石標本(ミラノ市立自然史博物館所蔵) / image credit:Wilson44691 / WIKI commons
 

6回目の大量絶滅に備えて


 当時起きた環境の変化は、ギガントピテクスとオランウータンの明暗を分けることになった。

 研究チームによれば、こうした類人猿の絶滅と生存の物語からは、学ぶべきことがたくさんあるという。

 「6回目の大量絶滅が迫っている今、なぜ種が絶滅するのかを理解することが急務です」とオーストラリア、マッコーリー大学のキラ・ウェスタウェイ助教は語る。

 「過去の絶滅の理由を知ることは、霊長類の回復力と、過去そして未来に待ち構えるほかの大型動物の運命を理解する、良い出発点となります」

 この研究は『Nature』(2024年1月10日付)誌に掲載された。

References:The extinction of the giant ape: A long-standing mystery solved / What Wiped Out The Largest Ape Ever to Roam Earth? We May Finally Have an Answer / written by hiroching / edited by / parumo




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やはり6度目の大量絶滅は始まっているようだ。特に島と淡水で進行している
 
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