■「スクリーンの見過ぎ」が認知機能の低下に関連しているという研究結果 | タマちゃんの暇つぶし

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GIGAZINE:2024年01月08日 09時00分「スクリーンの見過ぎ」が認知機能の低下に関連しているという研究結果より転載します。
 
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https://gigazine.net/news/20240108-screen-use-poorer-cognitive-performance/

 


スマートフォンやPCはもはや日常生活や仕事に欠かせないものとなっており、1日の大半はスクリーンを眺めて過ごしているという人もいるはず。ところが、数十件もの研究を分析したメタアナリシスでは、スクリーンを見過ぎている人は認知機能が低いという結果が示されました。

Neuropsychological Deficits in Disordered Screen Use Behaviours: A Systematic Review and Meta-analysis | Neuropsychology Review
https://link.springer.com/article/10.1007/s11065-023-09612-4


Does screen use really impact our thinking skills? Our analysis suggests it could
https://theconversation.com/does-screen-use-really-impact-our-thinking-skills-our-analysis-suggests-it-could-216828

オーストラリアのニューサウスウェールズ大学が2020年に発表した(PDFファイル)レポートでは、オーストラリアの教育者の84%が「デジタルテクノロジーが学習環境において生徒の気を散らしている」と考えていることが報告されました。また、オーストラリアの国営放送であるABCが行った調査によると、オーストラリアの教師は「過度なスクリーンタイム」を「メンタルヘルスの問題」に次ぐ若者の課題として挙げています。それにもかかわらず、オーストラリアでは授業でデジタルデバイスが必要な場面において、生徒が自分自身のデバイスを持ち込むことを許可する学校が過半数を占めています。

アメリカの非営利団体・Common Sense Mediaによる2021年の(PDFファイル)レポートでは、8~12歳の子どもは1日当たり平均5時間33分をスクリーンベースのエンターテインメントに費やしており、13~19歳のティーンエイジャーはなんと平均8時間39分もスクリーンを見て過ごしていると推定されました。スクリーンタイムの急増により、子どもを含む一部の人々はスクリーン関連の依存症に陥っているとのこと。


スクリーンタイムの増加が人々の注意力・記憶力・言語能力・問題解決力といった認知機能に及ぼす影響については、さまざまな議論が繰り広げられています。一部の研究者らはスクリーンの使用が健康問題や注意力の低下、発達の遅れといった悪影響をもたらすと主張している一方で、教育現場では生徒のエンゲージメントを高めるためにテクノロジーを採用する傾向が強まっており、テクノロジー企業は問題解決能力を高めるとうたう製品を販売しています。

そこでマッコーリー大学の心理学博士課程に在籍するミック・モッシェル氏らの研究チームは、「乱れたスクリーン関連行動」の潜在的な認知能力への影響を調べる研究を行いました。研究チームの指す「乱れたスクリーン関連行動」とは、スクリーンの視聴に依存傾向があったり、見てはいけない場面でもスクリーンを見てしまったりすることを含む、問題がある行動の幅広いカテゴリーだとのこと。

研究チームはゲームやインターネットの閲覧、スマートフォンやSNSの使用などを調査した34件の過去研究をメタアナリシスして、スクリーンの使用に問題がある人とそうでない人の認知能力を比較しました。

分析の結果、乱れたスクリーン関連行動を持つ人はそうでない人と比較して、有意に認知能力が低いことが示されました。最も悪影響を受けた認知領域は注意力であり、特に一定の物事に長期間集中し続ける持続的な注意力が低下していたとのこと。2番目に悪影響を受けたのは複雑なタスクを遂行するために思考や行動を制御する実行機能であり、特に自動的な反応を制御する能力が低かったそうです。この傾向はすべての年齢層で確認されたほか、スクリーンを使用して行うアクティビティの種類の影響を受けませんでした。


乱れたスクリーン関連行動を持つ人の認知能力が低い理由については、過度なスクリーンタイムが注意力や認知能力の低下につながるという説がありますが、この因果関係を確立するにはさらなる研究が必要です。もしスクリーンの使用が認知機能の低下を引き起こすのであれば、根本的な原因はユーザーの注意を引くように企業が設計したアプリやウェブサービスにより、絶えず攻撃を受けたことにあるのかもしれません。

別の説明としては、すでに認知機能が低下しており衝動の抑制が難しい人ほど、スクリーンの使用が乱れやすいというものがあります。これも、ユーザーを画面に釘付けにするためにアプリやサービスに仕込まれた中毒性が、スクリーンの使用にブレーキをかけるのを難しくしている可能性があるとのこと。また、そもそも注意力が低い人は職場や教室といった刺激の少ない環境に適応しにくく、結果としてスクリーンに目を向けがちになっている可能性もあります。

 

 


なお、研究チームが調べた論文は2番目の説明を支持しておらず、スクリーン関連行動の乱れが認知能力の低下を引き起こすことを示唆しているそうです。

主に若年層のユーザーがスクリーン関連行動の乱れに苦しめられる中で、企業はユーザーの注意を少しでも強く引くという目的に突き動かされています。モッシェル氏らは、研究者がスクリーンの使用と個人への影響について深く掘り下げることができるように、テクノロジー企業のオープンアクセスなデータポリシーを奨励することが必要だと主張しました。

 

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