■これまでで最も深い場所に生息する魚が日本近海で発見される | タマちゃんの暇つぶし

タマちゃんの暇つぶし

直ぐに消されるので、メインはこちらです→ http://1tamachan.blog31.fc2.com/ 

カラパイア:これまでで最も深い場所に生息する魚が日本近海で発見される。水深8330メートル 2023年04月05日より転載します。
 
貼り付け開始、

https://karapaia.com/archives/52321570.html
 
水深8330m、史上最深部に生息する魚を日本近海で発見

 先日、マランダーからの転送記事で速報をお伝えしたが、これまでで最も深い場所に生息する深海魚が日本近海で発見されたそうだ。さらにこの魚の謎に迫ってみよう。

 日本列島の沖、伊豆小笠原海溝の水深8,336 メートルの地点で元気に泳いでいたのは、クサウオ科の仲間だ。

 これまで最も深海に生息していた魚の記録は、太平洋のさらに南、マリアナ海溝の8,178メートルだそうで、この発見は深度記録を158m上回ったことになる。

オーストラリアの研究チームは、これまでの魚の最深記録を破っただけでなく、生きている魚を見つけることができる最大深度に近づきつつあると考えている。


Finding the world's deepest fish


これまでで最も深い場所で深海魚を発見

 太平洋の西端には、深さ1万1000メートルにも及ぶ海溝が続き、水深4200メートルのところにある太平洋プレートがさまざまな大陸プレートの下に沈みこんでいる。

 そんな場所である、伊豆小笠原海溝の水深8,336メートルのところで、クサウオ科の仲間が初めて撮影された。かの有名なマリアナ海溝の8,178メートルで発見された魚の最深記録を158m更新したことになる。
 
4


水温も大事。伊豆小笠原海溝は生物にとって住みやすい環境

 世界一深いことで知られるマリアナ海溝は、もっとも研究が進んでいるが、生物学的には最高に興味深いとはいえないかもしれない。

 深さとそれがもたらすとてつもない水圧がこうした海溝の環境を作っているのは確かだが、実はそれだけではない。

 「誰もがこうした海溝の深さがもっとも重要だと考えていますが、水温もまた重要な要素なのです」西オーストラリア大学の教授で、ミンデロ深海研究センターの海洋生物学者であるアラン・ジャミーソン博士は言う。

 伊豆小笠原は、海溝の中ではもっとも水温が高いため、生物にとっては棲みやすい環境だ。マリアナ海溝よりも多くの栄養分が沈み込むことにつながる、
 
 日本周辺海域の生物の高い繁殖率と相まって、生活条件はかなり魅力的といえる。
 
7


チヒロクサウオの捕獲にも成功

 ジャミーソン博士は、伊豆小笠原の温かさがより深い場所での生き物の生息を可能にすると考え、有人潜水艇の支援母船「DSSV Pressure Drop」を運用する研究チームは、この場所の探索をすることに決めたと説明した。

 チームはまず、水深8,022メートルでチヒロクサウオ(Pseudoliparis belyaevi)を捕獲し、8,336メートル地点で、クサウオ科の仲間の撮影に成功したことで、判断が正しかったことを証明した。
 
2
チヒロクサウオの標本 image credit:Minderoo-UWA Deep Sea Research Centre

「これは、私たちが深海のことをなにも知らないという主張が間違っていたことを示すものです」ジャミーソン博士は言う。

 マリアナ海溝の海上は、伊豆小笠原よりも熱帯に位置するが、南極海に近いため、海溝自体は冷たいのだという。「南極大陸がすべてを動かしているのです」

 冷たく塩分の濃い水は、普通なら凍った大陸の沖合に沈むが、地球温暖化によってこのプロセスは今、中断されている。

 そのため、流れが北に向かい、移動中にゆっくりと暖められているのだという。


もっと深い場所で発見される可能性も

 海底を流れるこの底層流が海溝と出会うと、その中に流れ込む。これが伊豆小笠原に到達する頃には、マリアナ海溝よりもわずかだが水温が高くなり、その場所の生態系に変化を引き起こす。

「日本の海溝は、探索するのにすばらしい場所でした。深海であっても、生命があふれているのですから」ジャミーソンは言う。

 同じ深さでこれだけ温かい海溝は存在しないため、「もっと深い場所で魚が見つかったとしても、それほど大きな差はありません」

 クサウオ類は本来なら深海に生きる種ではないため、ほかの脊椎動物よりも深海に適応して、生き延びることができているクサウオがいるという事実は、かなり興味深いものがある。

 クサウオ種のほとんどは、河口域の浅瀬に棲んでいるのだ。

 深海では、体長20~25センチの魚は、小さな甲殻類などを食べて生きている。甲殻類は海溝に落ちてくる水面付近にいる生き物の死骸を食べている。

「実際に、こうした栄養分が海溝まで沈んでくるまでには、数週間、あるいは数ヶ月かかることもあります」

 しかし、腹をすかせた甲殻類は、賞味期限など気にせず、手に入るものはなんでも食べる植物網を作ってしまうそうだ。

 深海には境界線があり、水深8,400メートルを境になぜか魚が住めなくなるといわれている。伊豆小笠原海溝のの最も深い所は、海面下9,801メートルだ。もしかしたら8,400メートルの壁をやぶるかもしれない。

References:Record-Breaking Deepest Fish Ever Caught On Camera 8,330 Meters Down | IFLScience / Deepest Fish Ever Seen on Camera Glimpsed Off Coast of Japan : ScienceAlert / written by konohazuku / edited by / parumo




あわせて読みたい

科学者を100年間混乱させた変身する深海魚の撮影に成功

深海の境界線。水深8400メートルを境に魚がいなくなる、その謎に迫る。

深海にはどんな生物がいるの?海の深さ順に見ることができる面白サイト『The Deep Sea』

キモ可愛い?日本近海にて、8,336mというこれまでで最深の深さに棲む深海魚の映像が世界で初めて撮影された!

新発見!深度8,145m、最も深い海にすむ魚がマリアナ海溝で発見される。

 
貼り付け終わり、