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8月12日、韓国で行った国際会議の中で、安倍元首相を大々的に追悼した旧統一教会の友好団体。その模様は日本でも様々なメディアにより伝えられましたが、識者はこれをどう見たのでしょうか。今回のメルマガ『和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」』では著者で現役医師の和田秀樹さんが、自国の政治家がこのような宗教団体と深い関係にあることに対する不快感を示すとともに、信仰よりも金を重要視する「拝金教」が蔓延する現状を強く批判。さらにこの国際会議により明らかになった「喜ばしくない現実」を記しています。
旧統一教会が安倍元首相の追悼のための大イベント
韓国では、旧統一教会が安倍元首相の追悼のための大イベントが行われ、トランプがビデオメッセージを送るほどの盛況だったようだ。
どのくらいのギャラを払ったのか知らないが、世界の元首相クラスも集まっている。
まさに安倍氏が死んでからも統一教会の宣伝塔になっているわけだが、関係の深さを疑われても仕方ないし、それに対する抗議もないようだ。
国葬はまさにこんな感じになるのだろうが、出席する面子はあまり変わらないのではないかと邪推してしまう。
少なくともこの国の政治家がこんな宗教とズブズブの関係になっていることは、非常に不快だ。
私も以前、この宗教から脱会した男子学生(かなりの名門大学の学生だった)の精神療法を頼まれてやったことがあるが、週1回50分の治療では、なかなか宗教への思いを断ち切れない苦悩が何年も続いたのを覚えている。
その人は特別にお金を巻き上げられたわけではなかったが、その後霊感商法なども話題になり、今回の山上容疑者のように家庭が破滅した人たちも少なくない。
前回も問題にしたように、こうやって吸い上げられた金の調査がまったくといっていいほどなされていない。自民党や野党の政治家にいくら流れているかも不明だ。
政治家も、一般企業からの金は足がつくので宗教団体から金を得るという構図ができているのかもしれない。
今はインターネットの時代なので、祝電であれ、イベント出演は証拠が残り、それを拡散されてしまうので、これは簡単に認める。知らなかったで済ませることもできる。
しかし、金をもらっても、それが表に出ることはないし、絶対に認めないだろう。
宗教という隠れ蓑があれば、いくらでもいい加減な金が政治家に流れ、その金を集めるために、いかに悲惨な暮らしをさせられる人が出ても知らんぷりだ。
そして、この構図の疑惑を巨大宗教に忖度しているのか、どこのマスコミも報じない。
金さえ貰えばどんな行事にも参加する卑しい政治家たち
私は世界の三大宗教が、イスラム教徒、ユダヤ教と、拝金教の三つになったと考えている。
今はキリスト教徒だって仏教徒だって、あるいは神父だって、僧侶だって、神や仏より金のほうを選ぶ。まさに拝金教だ。
新宗教と呼ばれるところの多くも金が大事で、統一教会などは、その代表格だ。
金より死後の世界を大切にする人が多いイスラム教や、ほかの宗教の信者を拝金教に変えながら、内部では金より知を大切にするユダヤ教は、まだ世界的宗教といえるが、残りの宗教のほとんどは(私にみるところユダヤ教徒によって)拝金教となっている。
拝金教は集めた金で、トップが贅沢をするだけでなく、卑しい政治家に金をまいて言いなりにさせる。
おそらくは統一教会だけでなく、いろいろな新宗教が政治家に金をばらまいているのだろう。
金をもらえば宗教団体のイベントに喜んで参加する卑しい政治家が日本だけでなく海外にもたくさんいることが今回の追悼イベントで明らかになった。
国葬とこのイベントが海外で、両方報じられたら、海外の人たちからみて、おごそかさを覗けば差がないように思われるのではないかと思うとぞっとする。
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image by: Alexandros Michailidis / Shutterstock.com
※本記事は有料メルマガ『和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」』2022年8月13日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月すべて無料のお試し購読をどうぞ。8月分のすべてのメルマガが届きます。
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